2010年6月23日水曜日

引分けの呪縛

このブログでお馴染みの新潟の反町姫からメールを頂きました。0泊4日の弾丸ツアーでオランダ戦(写真)に参戦してきたそうです。さすがにお疲れなのか、冒頭から「南アは遠かった・・・」と嘆息し、言葉少なめのメールでした。観客の7割はオランダサポだったそうで、さすがに、かつてはオランダの植民地だったという歴史を思い起こさせたとか。それでも、地元では反感も強く、地元のお兄ちゃんに「これからダッチと一戦交えるんだ」と言ったら、「おう、ダッチをひねりつぶせよ」と応援してくれたそうです。この辺りが、出場国のサポーターとしてW杯を観戦出来ることの醍醐味です。やっぱり、行けばよかったかと。カメルーン戦、心拍数を思いっきり上げて、スタジアムでブブゼラの音に囲まれて応援してみたかったですね。
さて、デンマーク戦。大方のサポーターが消化試合を予想し、弾丸ツアーも不人気で中止になってしまったという試合が、まさに運命の一戦になってしまいました。それも、引分けでGL突破という悩ましい展開。解説者、ジャーナリスト誰しもが「引分けを狙うな。勝ちに行け」と口を揃えますが、そうであれば、いっそ、引分けではダメという展開の方が悩まないものを。引分けを狙っても引分けできるだけの老獪さを日本代表が有していないのは判っていますが、客観的にデンマークよりも格下ということを考えると、このアドバンテージを最大限に活かして戦いに臨むにはどうしたらいいかをもっと議論すべきではないでしょうか。もっとも、南アでは、代表コーチングスタッフの大木さん、大熊さんが叡智を傾けて戦略を練っているとは思いますが。お互い引分けでGL突破が決まるウルグアイvsメキシコ戦では、本来1位突破を目指して攻めるべきメキシコよりもウルグアイの方が積極的に攻めて、1-0の勝利をおさめました。引分けでのGL突破という日本と同じ状況の韓国は、さすがにぎこちない立上りにつけこまれて1点を先行されながらも、追いつき、2-2の引分けに持ち込みました。様々な戦い方があります。デンマークを精神的に追いつめ、焦りを誘う為にも、前半はカメルーン戦のようにゲームをあえて潰す戦い方も必要でしょう。余力を残して、後半に臨み、後半タイムアップの瞬間まで日本の目指すサッカーを行ってくれれば、結果にはこだわらないことにしましょう。ゲーム途中で、パニックに陥ったり、ガス欠になってしまったり、引分けの呪縛に絡め取られて自滅してしまう愚だけは起こさないよう、戦略的な戦いを期待しています。遠藤の落着きがキーになりそうな気がします。また、3枚目のカードで送り込まれる選手にどのようなメッセージを託すのかも重要になります。と、色々想像するだけで心拍数が上がってしまうキックオフ28時間前です。

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