2011年3月30日水曜日

"As One" Goal - 日本代表チャリティーマッチ

プロ野球界が開幕日やナイター実施を巡ってゴタゴタしているのと対極で、サッカー界がひとつになってのとても清々しいイベントでした。
昨夜は、国立競技場そばのサッカー専門のスポーツバーにしてペルー料理レストランという極めてディープなお店「ティア・スサナ」で、いつものSuper-HaseさんとJリーグ通Mr.Beanさんと一緒にTV観戦しました。国内組は、十分なトレーニングが積めず、コンディションの整わない中、体の重さを気力で補って本当によくやってくれたと思います。遠藤のFKは気持ちのこもった素晴らしいゴールでした。本田のいかにも俺が蹴るという雰囲気を漂わせた演技賞もののバックステップも見事なアシストでしたが、遠藤本人がコメントしているように「みんなで決めたゴール」。アシストは日本中のサポーターの被災者を励ます強い想いだったと思います。そして、何といっても、カズゴール。今のJ2でのパフォーマンスから誰があの鋭い抜け出しと流し込むような美しいゴールを予想出来たでしょうか?みんなの気持ちがひとつになり、願いがひとつになれば奇跡が起こるということです。正に「"As One" Goal」。Jリーグ選抜Team As Oneのキャプテン中澤は「僕は信じています。乗り越えられない困難など決して無いということを」と励まし、鮮やかなスルーパスで岡崎のゴールを演出した本田(圭)は「行動することが1番大事。何か力になれると信じて行動しましょう」と呼び掛けました。新潟の反町姫は、避難所の体育館でお世話をしている被災者の方々と一緒に体育館前のTVで観戦したそうです。
ゲーム終了後、ティア・スサナの店内では、仙台サポの音頭で、復興とベガルタ仙台のJ1残留を祈念しての乾杯が行われ、FC東京サポが中心になり、被災した仙台、柏、千葉、鹿島、水戸、福島(!)各チームのチャントの合唱が行われました。気持ちをひとつに、いざ、行動の時。As One! Japan!

2011年3月26日土曜日

Pray for Japan, Play for Japan

 被災され、困難な状況の中で、明日への一歩を踏み出されている皆さんに、心から敬意を表するとともに、応援のエールを送らせて頂きます。
海外の至るところから「Pray for Japan」のメッセージが届いています。レディー・ガガは、「WE PRAY FOR JAPAN 日本の為に祈りを。」とデザインしたチャリティ・ブレスレットを製作・販売し、募金活動を行っています。Twitterの#Prayforjapanのサイトには世界各国からメッセージが寄せられ、メッセージを編集した感動的な動画がYouTubeに多数アップされています。
http://www.youtube.com/watch?v=IxUsgXCaVtc
http://www.youtube.com/watch?v=sOsgaYzHOpU
サッカー日本代表のチャリティマッチは、ニュージーランド代表の来日が叶わず、Jリーグ選抜とのゲームとなりました。Jリーグ選抜に選出された小笠原選手は、津波で3,600棟が全壊した大船渡市の大船渡高出身です。被災地を訪れ、その変わり果てた姿に愕然とした彼は、サッカーをやっている場合ではないと思い、選出を辞退するつもりだったそうです。
その後、激励に訪れた避難所で、「サッカー頑張って下さい。応援しています」と逆に励まされ、精一杯のプレーで勇気づけようと、出場を決意したそうです。それぞれが、今出来ることをする一方で、応援や激励の気持ちを伝えていくことも重要なことだと思います。祈りやエールは、折れそうな心の支えにきっとなります。祈りは必ず通じます。チャリティマッチで、小笠原が、内田が、長友が、俊輔が、小野が、カズが、どんなプレーを通じて、どんな気持ちを伝えてくれるのか。
Pray for Japan!! Play for Japan!!

2011年3月20日日曜日

千石にて - 絆(きずな)

17日木曜日、大停電回避のために政府から節電の呼びかけがなされました。首都圏の各交通機関は、ラッシュアワーの間引き運転を実施し、その影響で新宿・渋谷・池袋などの主要駅には長い行列が出来ていたようです。私は、帰宅ラッシュの混乱をやり過ごす為に、高校時代の友人と一緒に千石の居酒屋でTVでニュースを見ながら、杯を傾けておりました。
彼は、阪神淡路大震災を経験しており、被災の悲惨さ、苦しみを身をもって知っていました。東北方面への電車が復旧すれば、乗り継いででも、救援物資を現地に届けたいと語っておりました。我々の会話を聞いていた店の女将さんが、こんな話をしてくれました。朝方、京都ナンバーのヴァンが店の前に止まって、20代の若者数人が、自動販売機で缶コーヒーを買っていたそうです。「どこまで行くの」と声を掛けると、被災地まで救援物資を届ける途中だということです。震災の後、救援物資運搬のボランティアに応募し、大渋滞の中、一日がかりで漸く東京まで辿りついたとのことです。「俺は運転する位しか出来ないから」と運転していた若者は疲れた様子も見せず、明るく笑っていました。「何か暖かいものでも作ってあげるよ」と誘うと、「急ぐから」と車を出そうとするので、近くにあったおせんべいの箱を渡して、「これでも食べながら、気をつけて運転していってね」と見送ったそうです。若者は、「俺たちはちゃんとモノを食べてるから、このおせんべいは被災した人たちに渡すね。必ず渡すからね」という言葉を残して、立ち去っていったそうです。女将さんは、涙を浮かべながら語ってくれました。寡黙なご主人が、冷や奴を盛りつけながら、ポツリとつぶやきました。「日本もまだまだ捨てたもんじゃねぇ」
灯りを絞った店内で、小さな石油ストーブで暖を取りながら、ご主人も交えて話をしていると、ご主人は以前大手電機メーカーのシステム機器の営業を行っており、その関係で、共通の知合いがいることが判りました。世界はどこかで繋がっています。そして、その人と人との絆で世界は出来あがっています。その絆を強め、支え合う時です。

2011年3月16日水曜日

Don't give up, Japan

大災害から1週間が経とうとしています。その間、様々な方から地震の影響を心配するメールを頂きました。また、米国、香港、シンガポール、マレーシアからお見舞いのメールを頂きました。米国の企業では、従業員に募金を呼びかけ、その同額を企業が上乗せ負担するというマッチング・ドネーションを開始したとの連絡がありました。インターネットは地球を小さくするとともに、人と人との結び付きをかつてないほど強めているようです。写真は、先週末発行された英国のタブロイド新聞インディペンデント紙日曜版第1面です。スペインでは、バルサが試合前に「頑張れ、日本!僕らは君と共にいる。」という日本語の横断幕を掲げて、激励のエールを送ってくれました。あの中国でさえ、日本の冷静で秩序だった対応を称賛し、激励のメッセージを寄せています。世界が日本の勇気を信じ、応援しています。
日本サッカー協会は、3月に予定されていた代表戦2試合の中止を決定しました。一方で、東京・国立競技場で予定されていたニュージーランド戦を、大阪・長居スタジアムでチャリティ・マッチとして開催することを発表しました。東京での代表選を観戦することは出来なくなりましたが、素晴らしい企画だと思います。2つの被災国の代表チームが、素晴らしいゲームで、勇気と希望を全世界に発信してくれることを期待しています。

2011年3月12日土曜日

東日本大震災 - 頑張れ、ニッポン!!

大変な大災害が起きてしまいました。幸い、私は、家族・家屋ともに被害を免れました。被災した皆さんには心よりお見舞い申し上げます。
これまで、阪神大震災など局地的な大災害は経験していますが、これだけ広域な範囲で、これだけ深刻な被災をしたのは、日本国民にとって、まさに未曾有の事態といわざるをえません。TVで繰返し放映される、津波で一瞬にして市街が水没し、何もかもを奪い去っていく映像には、胸が押し潰される思いです。余震が断続的に続いていますが、被害がこれ以上拡大しないことをひたすら祈るばかりです。
これまでの局地的災害では、近隣地域を中心に救援・復旧活動を行うという図式でしたが、今回は、日本をあげての、そして、各国からの支援を受けての救援・復旧活動が必要となります。中越大地震を経験された新潟の反町姫からは早速安否確認のメールを頂きました。「今度は、中越大地震の際に受けた支援のお返しをする番。アルビサポーターも募金など支援活動を行います」とのことでした。日本の団結力・互助の精神を発揮する時です。国民一人一人が救援・復旧活動で何らかの役割を担っていけば、日本は必ず蘇ります。頑張れ、ニッポン!!

2011年3月5日土曜日

テスラ・ロードスター - Symbol of SV

明日はようやく日本です。時差ボケの解消されないまま喧騒の日々に戻らざるをえないようです。米国での最終日はシリコンバレーで迎えました。アップル本社は、発表したばかりのiPad2のディスプレーに飾られ、辺りには活気と熱狂が溢れていました。そして、時代の最先端をいく街の象徴が写真のテスラ・ロードスターです。シリコンバレーの中心地であるパロアルトに本社を置くテスラモーターズの製造するバッテリー型電気自動車です。2シーター・カブリオレ・スポーツカータイプという電気自動車という概念の対極の設計思想であるところが、いかにも「シリコンバレー発」です。たまたま道路で水色のロードスターと隣り合わせたので、後続車のクラクションにもめげずに、低速運転で車の中から懸命に写真を取っていたら、昼食で訪れたレストランの駐車場にも写真のようなビビッドグリーンのロードスターが駐車していました。こちらでは決して珍しい車ではないそうです。バッテリーはノートPC用のリチウムイオン電池を約7,000個搭載。6時間で充電可能、356kmの走行が可能です。スタンフォード大学構内の駐車場にも充電設備が用意されていました。環境対策の切り札、景気回復の救世主として期待されている電気自動車ですが、充電インフラを考えると前途多難との声もあります。充電設備の設置もさることながら、電気自動車の急速充電は、車1台の充電で3世帯の家庭1日分の電力需要に相当し、電気自動車の普及に電力供給が追いつかない可能性が出てくるという訳です。また、2-3台の同時充電でも、配電網の弱いところでは街頭のトランスを焼き切ってしまい、局所的な停電を惹き起こす可能性があるとの指摘もあります。
とはいえ、ロードスターの姿には、シリコンバレーの夢と可能性への挑戦が感じられます。ところで、レストランの背中合わせのテーブルで、薄紫色のシャツをまとったスティーブ・ジョブズ氏があの独特の手振りを混じえながら、連れの男性と話しておりました。新聞などの写真でみるよりもさらにほっそりとした外見でしたが、元気そうでした。Mr. Silicon Valleyの健康を祈りたいと思います。

2011年3月3日木曜日

台北の秋桜(コスモス)

今週は米国フェニックスで開催されているあるGlobal Conferenceに参加しています。世界各国からの参加者に加え、米国からの参加者もバラエティに富んだ人種構成となっており、まさにGlobalという言葉を体現する会議となっております。日本からの参加者は、一時よく言われた3S(Silent,Smile,Sleeping)からはさすがに脱した感がありますが、やはり、言葉のバリアーは高く、どうしても日本国内での会議に比べると受身になりがちです。謙虚さ・控えめという美徳が必要以上に発揮されている感じです。一方、元気なのが中国・シンガポールのアジア勢。訛りの強い英語で早口でまくし立てます。日本人には聴き取り難い英語でも、ネイティブスピーカーにはちゃんと通じているようです。何かにつけて仕切ろうとする米国人。我が道を行く欧州からの参加者。アジア勢が何となく同じ人種の気安さから固まりがちなのに比べ、欧州勢はてんでバラバラで、そんなところにも民族性が感じられます。
写真は、台北(台湾)の地に咲くコスモスの写真です。このブログでお馴染みの「菜心のママ」から送られてきました。肝心の花がピンボケなのが、いかにもママらしい一枚です。日本のコスモスを恋しがっていたママに、千葉で咲いていたコスモスの種を送ってあげたのが、この時期に台北で開花したとのことです。もともと、コスモスの原産地はメキシコ。それが日本ですっかり季節を代表する花となり、秋桜という風雅な和名まで与えられています。そして、その一輪が、今、台北の地で花を咲かせているというわけです。宇宙を意味するCosmosの名に相応しいGlobalismというのはこじつけでしょうか。千葉産の秋桜本人も、台北の早春を楽しんでいればいいのですが・・・。菜心のママは、春の桜を観に、日本に一時帰国するとのことです。再会が楽しみです。