2009年12月31日木曜日

2009年大晦日 - 静岡の誇り

2009年最後の一日です。今年は、熱海での中学のクラス会に始まり、同じく熱海での高校のクラス会で締め括るという昔辿りの一年になりました。その間に、小学生以来の入院あり、職場が変わったりで、これまでの人生が如何に健康に恵まれ、出会いに恵まれていたかを改めて実感した一年でもありました。・・・・と、本来ならば、大掃除をしながら、一年を振り返って、もの思いに耽るべき日なのでしょうが、高校サッカーが年末から始まるスケジュールになってからは、静岡代表の応援が恒例になってしまいました。
今年の静岡代表は藤枝明誠。初出場ながら、全日本ユースベスト8の実績でダークホースに挙げられています。対戦相手は出場38回目の古豪徳島商業。藤枝明誠は、前半2分に先制したものの、前半21分にカウンターからのループシュートで同点に追いつかれ、1-1のままPK戦(写真)で辛うじて初戦突破を決めました。徳島商業は、スピードに乗った大きな展開のカウンターで、いいサッカーをしていました。片や藤枝明誠は、カウンターを警戒する余り、中盤を省略したロングボールとドリブルに終始し、本来のパスサッカーを展開出来ず仕舞い。静岡サッカーの典型的な負けパターンでした。リズムをつかめないと、ボールを持ち過ぎたり、逆にダイレクトパスにこだわって、更にリズムを崩してしまう。技術は依然高いレベルにあるものの、スピード面に関しては、今や全国の平均レベルの域を脱していないのではないでしょうか。テクニックとスピードを兼ね備えた静岡代表が今後登場するのか、それともサッカー王国静岡は過去の伝説となってしまうのか。ただ、駒沢陸上競技場の応援席は、一回戦にも拘わらず、藤枝明誠側は、メインスタンド、バックスタンドともに満席でした。これが、静岡のプライドです。スタンドでは、サッカー王国静岡は健在です。2回戦は、初戦5-0で快勝した名門国見。1回戦の戦いぶりを見た限りでは、国見が圧倒的に有利ですが、1日でチームがガラっと変わってしまうのが高校生のチーム。静岡代表らしいパスサッカーを見せて欲しいものです。
1月2日の会場は西が丘。啄木が停車場(上野駅?)の人ごみに聴きに行ったように、応援スタンドにふるさと訛りを聴きに行くつもりです。

2009年12月24日木曜日

Merry X'mas - ゴン・サンタは札幌に

ゴン中山サンタ(写真)は、札幌に舞い降りました。熊本での藤田俊哉との熟年ホットラインは魅力でしたが、結局は、医療体制などバックアップ体制の充実を重視して、南ではなく、北を選択したようです。札幌コンサドーレのサポーターには最高のクリスマスプレゼントになりました。北の大地で燃焼し尽くして、ゴン魂でコンサドーレをJ1昇格に導いて欲しいと思います。
もうひとつうれしいニュース。小野伸二が清水に戻ってきます。清水の至宝、天才シンジが清水商卒業後、清水を離れて宿敵浦和に去ってしまったのが、1997年。13年振りに清水に戻ってきます。シンジ自身も、選手キャリアの最後は清水でと決めていたようです。一時はリーグの優勝争いを演じていたエスパルスが終盤失速してしまったのは、経験を積んだベテランの層が薄いことも一因です。シンジが加われば、いい精神的支柱が出来ることになります。
ただ、今の運動量の少なさ・守備意識の低さでエスパルスのサッカーにフィットするかという点は不安無しとはしません。伊東というダイナモが小野とうまく噛み合って、小野の持ち味を引き出してくれるのを望むばかりです。シンジには、清水のべロン(エストゥディアンティス)になって、清水の久々のタイトル奪取を実現して欲しいものです。また、エスパルスは何としても天皇杯で優勝して、ACL出場の最後の切符を手に入れ、シンジ活躍の舞台を広げてもらいたいものです。
シンジが復活を遂げ、代表復帰を果たし、W杯で和製べロンとなり、和製メッシの岡崎とのエスパルスコンビで、日本をベスト4に導く・・・・・。夢は広がるばかりです。

2009年12月21日月曜日

クラブW杯決勝 - 岡崎、決勝弾!

日本時間20日未明。眠い目をこすりながらのTV観戦。でも、いいものを見せてもらいました。延長戦後半開始5分。それまでの110分間気配を殺していたとしか言い様がない程、精彩を欠いていたメッシが、突然スペースを駆け抜け、右からのクロスボールを泥臭く胸で押し込むという、「岡崎」ばりのゴール(写真)。岡崎自身もきっと自宅で同時観戦していたと思います。日本代表のエースは、このメッシのゴールをしっかりと目に焼き付け、イメージをしっかりと頭に叩き込んで、まずは天皇杯準決勝・決勝に臨んで欲しいと思います。そして、来るW杯本戦で、メッシのゴールを再現して欲しいと思います。
色々教訓を与えてくれたゲームでした。ボールを支配し、ゲームを支配していれば、最後には結果がついてくるということ。ボールを動かし続けることが、どれだけ相手のスタミナを奪い、最後のチャンスは必ず訪れるということ。但し、その際の決定力が、勝敗の分岐を決するということ。粘強い守備、そして、ワンチャンスをものにする集中力があれば、ギャラクシー軍団を瀬戸際まで追い込めるということ。日本代表にバルサの領域を目指せとはいえませんし、エストゥディアンデスの堅守を求めるべくもありませんが、このクラブW杯決勝のゲームは、日本代表が目指しているものが決して間違ってはいないことを教えてくれたのではないかと思います。
それにしても、下馬評の圧倒的に不利な中で、終了1分前までバルサを追い詰めたエストゥディアンデスの戦いぶりは見事でした。特に、34歳のベテラン、べロンの勝利への執念は鬼気迫るものがありました。それでも勝てないのが、この世界レベルです。もはや世界のサッカーはそうそう番狂わせが起きないレベルに達しています。昔の高校サッカーのように、圧倒的に攻め続けていた優勝候補校が初出場校にロングボール1本でゴールを奪われて涙を呑み、アナウンサーが「これだからサッカーは面白い」という決り文句を繰り返すようなシーンは、最近の高校サッカーでさえも珍しくなりました。勝つべくして勝ち、負けるべくして負けるのがサッカーです。日本代表としては、あと半年、しっかりとオシムサッカーの上積みを図り、W杯本大会に平常心で臨むのみです。結果は別物と考えましょう。その時代の自らの世界での位置を測る場がW杯でもあります。

2009年12月18日金曜日

W杯戦績予想 - 3位決定戦は放送無し?!

対戦相手が決まり、巷でもW杯戦績予想が始まりました。岡田監督の4強入りという目標公約は民主党のマニフェスト並みにマスコミからは信頼されていないようです。先日行われたTV局間での放映権割振りで、岡田監督の目標設定は全く無視で、3位決定戦放映は見送りということになってしまいました。それはまだしも、フジテレビは、E 組2位とF組1位の決勝戦第1回戦の放映権をあえて放棄して、ブラジル対ポルトガルという予選リーグのカードの放映権を選択しました。確かにサッカーファンとしてはカカvsCロナウドという必見の好カードではありますが、その選択の裏には日本が予選突破する可能性は低いとの計算が働いたのだと思います。マスコミの正直な予想は、ドイツ大会並みの成績といったところなのでしょう。
確かに、組合せはドイツ大会以上に厳しく、代表選手の個々の能力はドイツ大会以下という2元方程式からすると、答えは、ドイツ大会以下=3連敗、予選敗退ということになります。しかし、ここにオシム監督-岡田監督(写真)によって築かれた戦術・組織力という変数が加わると解が異なってくる、というのが代表サポーターの期待です。フランスW杯戦士相馬町田ゼルビア(JFL)新監督の予想は「1勝2分での予選突破」と、私の「1勝1敗1分で予選突破は天運任せ」よりはやや強気。登山・温泉旅行の統率者で森林インストラクターのN隊長は、「3分けの勝ち点3」そして「オランダが2勝1分で、日本は2位で予選突破」という大胆予想(?)を打ち出しています。3分けでの予選突破を果たしたチームは過去4チーム。3分けで涙を呑んだのは4チーム。予選突破確率は50%です。82年スペイン大会で、イタリアは、カメルーンと3分の勝ち点3で並び、予選敗退の危機でしたが、得点差1点差で辛うじて救われ、その後、快進撃で見事優勝を果たしています。1990年イタリア大会では、アイルランドがオランダと3分けの勝ち点3で並び、得点・失点も同じで、結局抽選で予選通過を決めています。アイルランドは決勝トーナメントでもルーマニア相手にスコアレスドローを演じ、PK戦で勝ち抜け、ベスト8となっています。「3分けでの予選突破、そして、ベスト4」というのが、十分可能性のあるシナリオであることは歴史が証明しています。と、W杯トレビアっぽくなってしまいましたので、この辺りで。

2009年12月15日火曜日

坂の上の雲

「坂の上の雲」は司馬遼太郎の作品群の中で最も好きな作品です。そこには「歴史小説」というジャンルを超えた文学性と史実性が具備され、正に司馬文学の最高峰といえるのではないでしょうか。その壮大なドラマは、生前、作者が「軍国主義に利用される可能性がある」として許諾しなかったこともあり、映像化はありえないとされていましたが、今回遂にNHKによりドラマ化されることとなりました。「天地人」のイケメンオールスターキャストの酷さとの対極で、キャストがまず出色です。阿部寛の好古は上杉謙信の何倍も適役。モックンの真之、香川照之の正岡子規は本人以上に本人の感があります(写真)。その中で思いっきり存在感を発揮しているのが菅野美穂の正岡律。先日の放送で、真之を追って、着物の裾を手で押さえながら、あぜ道を駆け抜けていくシーンには、言い知れぬ感動を覚えました。元々感性に優れたいい女優さんですが、裾を押さえて走るというちょっとした演出を、数倍に研ぎ澄まして素晴らしいワンシーンに仕立て上げていました。
実は、昨日、中学時代のミニクラス会を大久保のディープな台湾料理「菜心」で行いました。建築士Mさんは先日大連出張の際、203高地に登ってきたとのこと。幼稚園時代からの友人のK映画監督も、菅野美穂の律役はお気に入りの由にて、やはり、裾を押さえながら駆けるシーンは素晴らしかったと大絶賛していました。まさか、あのピンポイントのシーンを語り合える人がこんなに身近にいようとは思ってもいませんでした。このちょっとした驚きのエピソードが拡張子(.mpg)となって、あの菅野美穂のワンシーンは記憶のHDDにしっかりと書き込まれることとなった訳です。記憶というのは不思議です。K監督が映画の道を志したのは高校3年生の時だといいます。ただ、以前のクラス会でK監督が想いを寄せていたS子さんが「Kクンは、中学の頃から映画監督になりたいって言っていたものネ」と証言していました。どちらが正しいのかは知る術もありませんし、その必要もありません。我々は無数の色に染まった記憶のエーテルの海の中で生きているのです。そして、今、この瞬間は正しい記憶の上に成り立っているのではなく、美しい記憶の行き着くところとして存在しているのです。それは、ちょうど、明日が、「のぼりゆく坂の上の青い天にかがやく一朶(いちだ)の白い雲」として存在しているように。

「楽天家たちは、そのような時代人としての体質で、前をのみ見つめながら歩く。のぼってゆく坂の上の青い天にもし一朶(いちだ)の白い雲がかがやいているとすれば、それのみをみつめて坂をのぼってゆくであろう。」(「坂の上の雲」第1巻あとがきより)

2009年12月5日土曜日

プランと現実

W杯組合せ抽選は午前3時頃。生憎、金曜日は夜の会合が入っていたので、一次会で切り上げ、11時には就寝、3時に起床、組合せ決定後山本さんの解説を聞いて、5時に仮眠、7時に起きて、朝のニュースをザッピング・・・のプランでした。ところが、帰宅途上たまたま出くわした友人と二次会に行き、家にたどりついたのは12時過ぎ、このまま起きていようとプランを変更し、「タモリ倶楽部」を見始めたものの、さすがに睡魔に勝てず、1時過ぎにダウン。目覚ましでかろうじて3時に起きるものの、山本さんの解説途中で2度目のダウン。目が覚めたのは、朝のニュースがひとわたり終わってしまった後でした。プラン通りというのはなかなか難しいものです。
さて、日本。かなり難しい組に入りました。松井を育てた「師匠Kさん」から、「2勝1分の予選突破、決勝トーナメントでイタリアとの対決」という志の高い予想を早速メールで頂きました。ただ、実力差を冷静に判断すると、3連敗というのが最もありうるシナリオでしょう。それをどう予選リーグ突破に変えていくか。岡田監督のプランが問われます。初戦、カメルーン戦。とにかく勝ち点1を目指して、0-0での引分けで良しとするのが、定石でしょうが、ここは、2戦目を考えず、とにかく勝ちにいきましょう。「皇国の興廃この一戦にあり」というところです。ここで勝てれば、オランダ戦は派手な打合いで惨敗でも良し。デンマーク戦は守り合いで、分け。予選突破は、天運にまかせましょう。何やら、12年前の岡田監督の1勝1敗1分けプランになってしまいましたが、プラン通りに行かないのがサッカー。ただ、しっかりしたプランを持たなければ、プラン以上の結果は望めないのもサッカー。まずは、3ヶ国の超強力FWをどう抑えるかからプランを練らねばなりません。

2009年12月3日木曜日

いよいよ! W杯モードに

日本時間5日未明にW杯南ア大会の組合せが決まります。いよいよ、W杯ムードが高まってきました。先だって行われたポット分けでは、フランス、ポルトガルがシードからはずれました。という訳で、日本がスペイン、カメルーン、フランスという死の組に入る可能性もある訳です。日本開催以外での1勝、予選突破という最低目標クリアを狙うなら、南ア、ウルグアイ、スロベニアというドングリの背比べ組がいいのでしょうが、そんなさもしい根性では、ベスト4という高い志に反します。スペインははずせません。俊輔他日本代表の選手も口を揃えて戦いたい相手として挙げています。取り敢えず、苦手なアフリカ勢は避けて、ウルグアイに加わって頂きましょう。第4ポットからは思い切ってフランスでどうでしょうか。この組は、スペイン、フランスの欧州勢で決まりという大方の予想を覆して、1戦目(アイルランドサポーターの熱烈な応援を受けて)フランスに逆転勝ちのサプライズ。余勢を駆って2戦目ウルグアイも撃破。お互い予選突破を決めて臨んだ第3戦は、壮絶な打合いの末、惜敗。2勝1敗で予選リーグ突破というのはどうでしょう。
ちょっと楽観的過ぎるかもしれません。予選リーグは、ガチガチの守備的なゲームになるでしょうから、決定力アップとDFのかなりの強化を図らない限り、勝抜けは難しいでしょう。久々に来日したオシム(写真)が言っています。「日本代表はトランポリンを使って大ジャンプをする必要があるだろう。」そして、こうアドバイスしています。「これからの試合はすべてW杯のシミュレーションとして臨むべきだ。」サポーターもギアをW杯モードに入れて、"All for 2010"!!