2013年8月31日土曜日

Project 青い秘密 - 何も始まっていない

夏バテ気味で、ブログの更新がすっかり滞ってしまいました。というより、Facebookでポツリポツリと呟いているうちに、ブログでのまとまった文章作りが億劫になってしまったというのが、正直なところかもしれません。気を引き締めて、この夏のプロジェクトの記憶を書き留めておくことにします。
MCN秘湯登山倶楽部で毎年初夏に実施している秘湯を絡めた登山。今年は、青森県の最高峰、1,624m岩木山と百沢温泉の旅です。岩木山は、津軽富士の名前で知られる美しい容貌の山です。 青森、岩木山、百沢音泉、ミチノクコザクラ、津軽富士の頭文字を集めて、プロジェクトコード名は「青い秘密」。青春の思い出や隠れた記憶を辿る旅にしたいとの思いもありました。
業務多忙のN隊長は同行出来なかったものの、シェフパTと救護隊員ドクターKとともに、青森に向かう途中、震災被災地をレンタカーで巡りました。あれから2年半、力強い復興の姿を確かめておきたかったのです。しかし、そこにあったのは・・・。
まず向かったのは、志津川町防災対策庁舎(写真)。今でも慰霊の献花が絶えません。鉄筋の骨組みのみ残した庁舎跡の周りに広がるのは、一面の野原。瓦礫の山に夏草が生い茂り、気まぐれな初夏の雨が降り注いでいるだけでした。被災地巡りのもう一つの目的地は、陸前高田の奇跡の一本松モニュメント。枝葉の一つ分をTeam MC78の仲間で募金させて頂きました。復興の象徴にとの想いを込めてのものでしたが、一本松の周辺の陸前高田一帯は2年経ってようやく瓦礫の撤去が終わった段階。復興の2文字とは程遠い状況でした。車のナビが、かつてそこにあった街並みを虚しく映し出します。それが、未来予想図であると信じたいのですが、その希望さえ打ち砕いてしまうような惨状でした。決して風化させてはいけないものがそこにありました。現実への直視が薄れていることをひしひしと感じる被災地巡りでした。当時は、折しも参院選を前にした時期でした。選挙の争点は、憲法改正論議とかアベノミクス論議。復興への取組みを第一に論じる候補者はいませんでした。そして、現在の政局は、消費税論議に。復興から視点がどんどん離れていっています。
今、密かに期待しているのは、NHK朝ドラ「あまちゃん」。来週放映予定の天野アキのGMTメンバーとの初ライブの日にちの設定は、2011年3月12日。明らかにあの大震災と絡めた展開が予想されます。復興に挑むアキはじめ北三陸の人々のひたむきな姿に、日本全体がもう一度「絆」の言葉を思い出すことを願っています。