2013年10月3日木曜日

Project Kool Js - お・も・て・な・し

秋のMCN秘湯・登山の会のプロジェクト(N隊長、シェフパT参加。ドクターK欠席)は、日本秘湯を守る会の桧枝岐かぎや旅館(K)で一泊し、前後に尾瀬沼と尾瀬ヶ原(O)のハイキングを楽しみ、尾瀬ロッジ(OL)から蛇紋岩(J)の至仏山(S)にアタックするという行程です。頭文字を取って、Project Kool Js。クールな日本を再認識するという意味合いを込めた命名です。かぎや旅館は、尾瀬桧枝岐村で若夫婦が切り盛りする温泉宿です。採れたての山菜を調理した山人(やもーど)料理とそば粉ともち米を練ったデザート「はっとう」が名物の宿です。(「はっとう」は、桧枝岐村の地元料理で、昔、殿様が村人の作ったはっとうを食して、そのあまりの美味しさに驚き、「このような贅沢な食べ物は、祝いや祭りの日以外は食べてはならぬ」というご法度(はっと)が出されことから、この名が付いたと言われていますが、「ほうとう」がなまったという説もあります。)伝統の料理を若いご夫婦が受け継ぎ、日本の良き宿の風情を留めています。温泉も、下手な露天風呂で客を呼ぶのではなく、正統派の総檜風呂でゆったりと魅了します。まさに、「お・も・て・な・し」の宿です。
尾瀬ロッジは、至仏山の登山口に位置する山小屋です。山小屋での食事など普通は望むべくもないのですが、この尾瀬ロッジの食事は絶品でした。山小屋だけに手間こそかかっていませんが、地元片品村の新鮮な野菜や卵を使った料理は、正真正銘、心のこもった「お・も・て・な・し」でした。
因みに、シェフパT苦心の昼食はスキヤキ→炊込みご飯→即席めんというこれぞクール・ジャパンメニュー。さすがでした。
今回のプロジェクトのクライマックスは、至仏山。標高2,228m。日本百名山のひとつです。蛇紋岩で出来た山肌は乾いていても滑り易く、尾瀬ヶ原からの登りは、樹林帯を抜けてから山頂までの間は、下りは危険ということで、登り専門となっています。その瓦礫道を文字通り這うようにして岩をつかみながら登ります。振り返ると、尾瀬ヶ原が一望に見渡せ、その先に東北最高峰の燧ケ岳がそびえるという絶景が広がっています。そんな景色を愛でる余裕も無く、息絶え絶えでようやく辿り着いた山頂で待ち構えていてくれたのが、写真の眺望です。南方を見渡すと、武尊山(写真中段の青い山並み)の彼方に広がる雲海から顔を覗かせているのは、紛れもなく富士山です。関東のはずれの地からも拝むことの出来る雄大なその姿は、日本の誇る自然美、そして、日本人の「お・も・て・な・し」の精神文化の象徴でもあります。ここにもクール・ジャパンが・・・。
Project Kool Js, Mission Complete