2008年9月30日火曜日

バックスタンドのそら耳 No.6 最終回

しばらく別ネタで掲載を休んでおりましたが、北京五輪レポートの続きです。
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チェックアウト前の慌しい中で書いています。 2戦して2敗。得点1、失点3は、正直言って多くの人が密かに覚悟していた結果ではないでしょうか。米国戦のどうしようもない硬さの中での敗戦は、選手の精神的若さとチームとしての軸がないことの必然的結果。ナイジェリア戦は、本来の日本らしいサッカーをめざし、その結果として敗れるべくして敗れたゲーム。 これが、日本サッカーの現状であり、限界だと認めざるをえません。オーバーエイジを入れていれば、もう少し落ち着いて安定した戦い方が出来たと思いますが、きっと結果は変わらなかったでしょう。 フィジカル、特に瞬発力の違いはどうしようもないのでは。あのローギアからいきなりトップギアにはいるギアチェンジは、どうあがいても日本人の筋肉では無理でしょう。一方で、日本代表の誇る運動量・持久力も通用しませんでした。ペナルティエリア前の細かなパス交換を相手チームは脅威に感じたのでしょうか。それは、成果を譲り合う日本人の謙譲の美徳なのでしょうか。責任をたらい回しにする集団無責任体制なのでしょうか。減点主義の結果なのでしょうか。 一時言われていた「個の強化」はどこにいってしまったのか不安です。組織力を優先するあまり、違った方向に行ってしまっているのではないでしょうか。今回も、本田のチーム、あるいは、内田のチームにしても良かったのではないでしょうか。まず、個人ありきで、それに合わせたチームにしていくことも必要というのは極論でしょうか。 時間が無くなりました。今回は、「実は、本当の最終回に続く・・・」で締めさせて頂きます。 では、日本で。- 8月11日 (写真はS女史撮影の北京動物園のパンダ)

2008年9月28日日曜日

朝原と中山ゴン - アスリートの人間性


スーパー陸上のクライマックスは朝原選手のラストランと引退セレモニーでした。スタンドに向けて手を振りながらトラックを一周する朝原選手の後ろを北京五輪のリレー銅メダルメンバーが横断幕を掲げて従います。いかにも朝原選手の人間性をうかがわせる瞬間でした。朝原選手は、最後に五輪での銅メダルを獲得したものの、それまで五輪でも世界陸上でも勝てず、日本記録保持者でもありません。いわゆる、記録に残る選手ではないものの、記憶に残る選手です。その人間性が、応援する観客に何かを訴えかけ、勝利や記録を超えた感動を呼ぶのでしょう。
フットサル日本代表キャプテンの藤井選手が、朝日新聞のコラムで、サッカー日本代表についてこんなことを言っています。「今の若い選手の方が昔よりずっとうまい。W杯予選など、勝たなければならない試合を勝ちきる強さもある。でも観客を集めるのに努力が必要だった時代の選手には、人間的な魅力があった。」
現在、中山ゴンに技術的に勝るFWは大勢いますが、彼より魅力あるFWはいません。観客やサポーターが欲しているのは、TVゲームに出てくる技術レベルの高い完璧な選手ではないのです。弱点をかかえながら、熱く訴えかけてくる選手であり、そんな選手と想いでシンクロしながら、一緒に戦っていくのが、観戦の本当の魅力なのです。随分欲張りな願いではありますが、若い選手には、サッカーの技術とともに、自らの人間性と美学を磨き、観客への訴求力を身につけて欲しいと思います。それが、選手と観客とのシンクロを生み、本当の意味での「日本らしいサッカー」の確立につながるのではないかと思うのです。(ゴンの写真は、2007年のJリーグオールスターの際のもの。1得点+1オウンゴールといういかにもゴンらしいパフォーマンスでした。)

2008年9月26日金曜日

初コメントがキタ~~\(^o^)v

Comon Super Tatsuya!さんから「スーパー陸上がキタ~!」に初コメントを頂きました。うれしいものですね。
別途メールでレポートさせて頂いた以下特別参加のボルトの様子を踏まえてのコメントです。
「ボルトは、ジャマイカの根っからの陸上バカですね。朝原のラストランというしんみりした空気を全く読まずに、例の髪を撫で付けるパフォーマンスや両手で宙を指差すポーズを連発していました。あまりのKYにアホらしくて折角のシャッターチャンスを逃しました。」
いずれにせよ、初投稿有難うございました。

イメージするということ

前回に引き続いてスーパー陸上ネタです。
澤野大地選手は、助走に入る前に、右手人差し指を立てて胸の前に置き、ゆっくりと上昇させ、天を指す動作を行います。(写真)伸び上がった人差し指は最頂点で一旦静止し、またゆっくりと降りてきます。きっと、跳躍し、バーをクリアする瞬間をイメージしているのだと思います。スポーツのみならず、結果をイメージすることは大事です。 イメージする以上の成功は起こり得ません。いかに具体的にゴール(目標達成)の瞬間とその過程をイメージ出来るかが、成功の80%程度の比重を占めているのではないでしょうか。
サッカーでもイマジネーションという言葉が用いられます。自由な発想・奔放な発想は、日本人の苦手とするところですが、イメージすること(想像力)そのものも、バーチャルリアリティの氾濫する中で失われつつあるのではないかと危惧しています。イメージの共有は、チームプレーのベースです。イマジネーション溢れるプレーまでは望みません。まずは、イメージの共有を。ジャパンブルー(日本代表)を目指す若者に言いたい、「漫画とTVゲームを捨てて、村上春樹を読め!」

2008年9月23日火曜日

スーパー陸上がキタ~~!


「等々力にスーパー陸上がキタ~」という訳で、自転車を飛ばして行ってまいりました。ハチマキが似合いそうな陸上少年・少女で埋まった観客席は、いつものフロンターレのゲームとは全く違った種類の熱気でした。
陸上を観るのは、子供の運動会以外初めてですが、グラウンドのあちこちで競技が並行的に行われており、どこを観ていればよいのやら、何か、時間制のバイキング料理を食べている感じでした。
室伏の最終投擲での大逆転優勝は、感動モノでした。一方で、朝原のラストランでの日本人トップというのは、ちょっと複雑。なんといっても、本日の収穫は棒高跳び。エアー大地(澤野大地)の我家を楽々飛び越えてしまう跳躍は、スゴイの一言。ちょっと、ハマりました。(写真は澤野大地の5m60cmの跳躍)

2008年9月21日日曜日

バックスタンドの空耳 No.5



日本では、谷亮子の準決勝の不可解な判定を冷静に受け止めているのでしょうか。インターネットのニュース記事を読む限りでは、判定を大きく取り上げていないし、谷亮子自身もサバサバしたコメントを出しているように思えます。チャンピオンである以上、格下に組み手争いを続けるような消極的姿勢を取ってはならないということでしょうか。堂々と胸を貸して、横綱相撲を取れと。でも、単に判定をするだけではなく、試合を作っていくのもレフリーの仕事。少なくともあのレフリングは問題だと思います。今日のナイジェリア戦のレフリー、レベルが高いことを期待します。・・・・・と思っていたら、レフリーはイランとイラク、この組合せはヒット。世界はひとつ。イランのレフリー、期待通り、アジア代表として頑張ってくれました。でも、レフリーの後押し、ナイジェリアの再三のシュートミスに助けられても勝ちきれないのが、日本代表。日本らしさを十分発揮した結果がこの得点差以上の惨敗であることを認めざるを得ないのではないでしょうか。 総括は次回に譲るとして、バックスタンドのそら耳ネタをいくつかご報告させて頂きます。その1。同じツアーに細貝ご夫妻という感じのいいお二人がいらっしゃいました。ナイジェリア戦から息子さんがお二人合流されるということでした。朝ロビーで紹介された息子さんの一人が細貝萌!ベンチ外だとしてもツアー参加はないでしょうと思っていたら、何と細貝萌の双子のご兄弟。ご家族が一緒のツアーというだけで、情が移ってしまうもので、背番号2番のプレーは、ついつい贔屓目にみてしまいました。それにしても先発で無難なプレー、正直ホッとしました。その2。今回の最終聖火ランナーの李寧のスポーツショップが繁華街のアディダスショップの2軒隣にありました。ナイキのロゴマークをポキッと折ったようなロゴマークの上に、大きく「Anything is Possible」のキャッチコピー。世界のアディダスの目の前であまりにも堂々としたパクリ。確かにキャッチコピーを地でいっています。その3。ナイジェリア戦の会場は米国戦に続き、天津オリンピック競技場。このスタジアムは日本の設計、地元企業の施工とのこと。確かにデザインは斬新で、とても観戦し易いスタジアムでした。後半途中から降り出した雨は最後はあの五輪直前のアルゼンチン戦並みの激しい雨に。幸い屋根の下の席だったので、問題がないはずだったのが、暫くすると階段通路を挟んで隣のブロックの席に滝のような雨が降り注ぎ、一斉に避難。屋根の継ぎ目からの雨漏りで、設計上のミスか、施工上の手抜きか?その4。ナイジェリアの応援団は本来持込が禁止されているはずの太鼓と鳴り物を持ち込んでの派手な応援。指定シートでの応援に飽き足らず、スタジアムの通路を半周しての応援。さすがに会場警備団に囲まれて小競り合い。それでも、警備団に囲まれながら、解散することなく集団での応援を続行。この逞しさは、日本人には絶対に真似できません。ナイジェリアサポーターとは、試合終了後に日の丸と「ブルーの誇りをみせつけよう」の応援旗をナイジェリア国旗と交換。その際の彼らの底抜けの明るさは真似できるものではないし、これをサッカーにあてはめると、乗り越えようも無いフィジカルの差なんだろうかと痛感しました。 最終号に続く・・・。 - 8月8日 (険しい表情の反町監督は、反町信者S女史撮影)

2008年9月20日土曜日

突然ですが、カメです。


バックスタンドのそら耳の途中ですが(まだまだ、続きます)、「カメ」です。ブログ・オープンと同時に我家にやってまいりました。名前は、銭亀の方が「カリン様」、ミドリガメは「仙豆(せんず)」です。娘がつけました。漫画のドラゴンボールから頂いたようですが、由来は不明です。「銭形とルパン」は却下されました。顔もなんとなく似ているのですが・・・。

カメの歩みを見ながら、「焦らずに一歩一歩」を実践していこうと飼い始めたのですが、子ガメは、じっとしていません。始終シャカシャカと泳ぎ回っています。誤算です。「カリン様」は、水槽の壁面に立ち上がって、バンザイをしたとたんに仰向けにひっくりかえって、じたばたするのが得意(?)です。癒されます。米国ミシシッピ生まれの「仙豆」は臆病で、いつもヒーターに右手(?)をかけて、立ち上がりながら、首を縮めて居眠りをしています。「我家の日米戦では、圧倒的に日本(銭亀)が有利なのに」と、ついあの天津での初戦を思い出してしまいます。森重君があの悔しさを糧にA代表のCBに育ってくれればと思います。

2008年9月18日木曜日

バックスタンドのそら耳 No.4 

皆さん、お仕事ご苦労様です。今日は、敗戦の重い気分を引きずりながら、万里の長城と紫禁城の観光です。 観戦のこぼれ話をいくつか。
その1 選手交替の際の大型ビジョンの表示。「Japan15号 Morimoto下、Japan09号 Toyoda上。」なんとなく納得しました。
その2 中国の観客。アジア大会などでTVでは見ていましたが、アンチ日本はかなりのものです。前半の決定機、いち早く雄たけびとともに立ち上がる日本人観客。シュートがゴールからそれて、ワンテンポ遅れて、どっと沸く回りの中国人観客。力なく腰をおろす日本人観客。これが3回続くとつらいものがありました。中国絡みじゃないのに、スタンドが8割がた埋まりました。地元の家族連れが多いのが目立ちました。帰り道、「日本が負けて気持ちが良かったな、ボウズ」「そうだね、父ちゃん。すっきりしたよ」なんて会話がかわされていると思うと、とほほ・・です。
その3 売店。スタジアムの売店で飲み物を買おうとして並んでいると全く列が動きません。列の最前列での割込みが堂々とまかり通って、最前列が入れ替わっているだけで、列が全く機能していないのです。
その4 スマイル。中国は20年振りですが、ファッションもあか抜けており、日本の大久保辺りと何ら変わりません。ただ、なんとなく違和感を感じたのは、スマイルの少なさ。接待中心(Hospitality Centerの中国語訳)のお姉さんと写真を撮ってもらったのですが、表情が硬い。オリンピックを通じて、スマイルの重要さを学んでもらえればと願うばかりです。まあ、逆に日本人の意味不明の微笑は、彼らにとって不気味に映るのでしょうが・・・。
最後にサッカーの話題。清水東の後輩、ウッチーの活躍は見事でした。彼は「外国語をしゃべり、外国の食事をするのは面倒くさい」とかで、海外移籍は全然考えていないとのことですが、今のうちに海外でもまれて、大きく成長して欲しいものです。 -8月7日 (写真はS女史撮影の「うなだれる谷口、うつろな眼のウッチー」)

バックスタンドのそら耳 No.3

こんばんわ。XXです。 初戦米国戦。3対1の快勝でした。前半25分過ぎから森重、本田、谷口と立続けに3連続得点。米国の反撃を1点に抑え、特に後半は3トップの奇策で米国のDF陣をかき回し、終始ゲームを支配しての危なげない勝利・・・のはずでした。残酷な現実への引込み線へのポイント切替えとなってしまったのは、「決定力不足」の5文字。最後の仕上げのシュートで冷静になれないというより、考えずに反応のみでシュートを打てないのが日本人の致命的な欠点。クラマーさんの時代からなんら改善されていません。この現実と真剣に向き合わねば、ジャパンの成長はないかもしれません。 天津の気温は34度、湿度は50%と表示されていましたが、水滴が空中に漂い、空気がべっとりとまとわりついてくるような感じです。更に、スモッグの霞は新設のスタジアムの中まで入り込んでおり、選手たちにとってはかなりつらいコンディションだったと思います。4万人近い観客を飲み込んだ会場は完全にアウェイ状態。対日感情の悪さを肌で感じました。 森本のワントップに谷口のシャドーという作戦そのものは悪くなかったと思います。センターにDFの意識を集中させ、薄くなった右サイドを内田・本田で切り裂いた攻撃は見事でした。ただ、森本の出来は最悪。ボールを追いかけるのではなく、ボールに追いかけさせるのが仕事のはず。オフサイド・ゼロはむしろ恥じるべき。いずれにせよ、森本だけでなく、全体に硬すぎました。これが初戦のプレッシャーというものでしょうか。この点は米国も一緒でしたが・・・。それと、前半、守備を固めつつも先取点奪取を目指すという反町采配は、ボランチのあがりの少なさをみるにつけ、意思統一に欠けていた感があります。ナイジェリア戦は、勝つしかなくなりました。日本らしいサッカーを展開して、結果として勝利がついてきて欲しいものです。 ところで、今回の観戦席は、前半「ウッチー」サイドのコーナー延長線上。つまり、米国の1点、日本の幻の3点すべて目の前という最高のポジションでした。スパサカの加藤未央(実は本物でした)とは席が離れていましたが、きっちりツーショットの写真はゲット致しました。シドニーの白石美帆に続いて、コレクションが1枚増えました。スパサカの放映は8月16日とのことです。 - 8月8日 (結局、企画はボツ、放映されず、でした。写真は米国戦後、「残念でしたっ」とうなだれる加藤未央)



バックスタンドのそら耳 No.2


北京の朝は、高層ビルがまるで水墨画の世界のように薄もやの向こうにかすんでいます。・・・スモッグです。マラソンにはかなり影響するのではないでしょうか。 空港で、ジュビロの携帯ストラップを鋭く見咎めた新潟から参加の熱狂的ジュビロサポS女史に逆ナンパされました。Sさんは、ウズベキスタン、バーレーンにも遠征しているという猛者です。機関銃のように繰り出される話題は豊富です。私もさすがに2000年5月5日の鹿島戦の名波のゴールは覚えていません。私としては、加藤未央(TBSスーパーサッカーのキャスター)似の女の子が気になってしようがないのですが、Sさんの密着マークをはずすことが出来ません。今日の午前中はSさんと一緒に鳥の巣観光です。 本題です。なでしこジャパンの引分けは衝撃です。しかも、ニュージーランド相手に2点を取られるとは・・・。やはり、五輪初戦は平常心では戦えないということでしょう。引分けに持ち込んだことで希望を残したところは、さすがというべきかもしれません。一方、男子代表。米国はかなり格上です。この組の日本はアテネの成績を下回る3連敗も覚悟せざるを得ないと思います。反町監督の采配に注目。前半は細貝・本田の守備的ボランチで0-0で乗り切り、後半、梶山投入で攻撃モードに切り替え、米国の動きが落ちたところでゴールを奪い1-0で逃げ切るシナリオが定石だと思いますが、意表をついて開始早々からフルスロットルで仕掛けていくのか。香川、長友の左サイドはアドゥ、ウィンの守備に追われそうなので、日本の生命線、ウッチー、本田の右サイドが鍵になりそうです。日本から気を送って下さい。 私は、フランスW杯の名波10番のレプリカ、日の丸のフェイスペイントで参戦する予定です。サブプライムの米国を、叩きのめしましょう。(写真は、鳥の巣に向かう途中で見つけたサッカー女子ブラジル代表の練習風景を盗撮(?)したものです。)

2008年9月17日水曜日

バックスタンドのそら耳 No.1 - 北京五輪レポート

実は、北京滞在中、メルマガで北京五輪レポートをサッカー仲間に配信していました。新規ブログの書込みを暫らくサボって、メルマガをブログで紹介させて頂きたいと思います。
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今、北京に来ております。五輪開幕直前の北京は、今にも夕立ちになりそうな曇天です。だと思ったら、これはスモッグとのことです。北京の大気汚染、恐るべし。 本日から、私のアドレスブックからサッカーのキーワードで検索された皆さんに、北京からのメールを送付させて頂きます。コーヒーブレイク用にお読み下さい。日経新聞の名スポーツライター武智さんのコラム「ピッチのそら耳」にあやかって、「バックスタンドのそら耳」。あくまでサポーターの立場から(ここが、解説者の立場からサポーターになりきってしまう松木某と一線を画すところです)、五輪のバックスタンドである北京の市街の日常、スタジアムの空気をお伝え出来たらと思います。とはいえ、「偽チケット」「サポーターのユニフォーム着用禁止・没収」など様々な噂が飛び交っており、無事にバックスタンドのシートにたどり着けるか不安ではあります。 10年前のフランス・ナントでは、ゴール裏からただただ祈りながら名波とゴンに「気」を送っておりました。出場国のサポーターとしてW杯の場にいただけで幸せでした。2000年のシドニー(会場はキャンベラ)では、黄金世代の躍動に心震わせ、日韓W杯での躍進を確信していましたが、その夢も仙台の降りしきる雨の中に空しく消えてしまったのが、昨日のことのようです。アテネの谷間世代には感情移入ができず、ドイツでの惨敗には、99年ワールドユースの準優勝が黄金世代のピークであったことを思い知らされました。 祈り → 高揚・一体感 → 虚脱。今回の五輪は日本の現在のサッカーの検証に行ってこようと思います。ともに戦う気持ちは失っていませんが、勝ち負けよりも、日本が行き着いた献身と連動という組織サッカー、反町監督の言う「Non-Stop Soccer」がどこまで世界に通用するのかじっくり見極めてきたいと思います。結局は、メキシコの銅メダル以来、献身(自己犠牲)と連動が日本人の長所であり続けており、それが、日本人の限界となっています。それを前提とした反町サッカーが、何を残せるのか、興味深いものがあります。柏木・梅崎・森嶋という秀でた「個」を敢えて捨てて、選考した18人(正直、柏木のいないのは寂しい)。蟻のように群がってボールを奪い、蟻の列のように整然とボールを運ぶサッカーが世界にサプライズを起こせるのか、注目。日本らしいサッカーとは何か。我々は、それで満足できるのか。日本らしいサッカーは、美しいのか、勝てるのか。とりあえずは、米国戦。楽しみです。では、また、明日。 - 8月6日

2008年9月16日火曜日

頭を雲の上に出し♪

突然ですが、富士山八合目の山小屋元祖室です。キムタクも泊まったという由緒ある(?)山小屋です。あたり一面の雲海は絶景でした。一歩踏み出すと雲に乗れそうな・・・。思わず、「頭を雲の上に出し、四方の山を見下ろして・・・♪」と小学校の頃歌った歌を口ずさんでいました。でも、考えてみると、雲の上に頭を出すと、雲の下は見下ろせないんですよね。上を見上げることの簡単さに比べて、下を見下ろすことの難しさを痛感しました・・・というのは、こじつけ。
素晴らしい景色でした。空に一歩近づいたことで、この空が果てしなくつながっていることを実感出来ました。富士登山には、山登りの途中の味気無さを補って余りある達成感と神秘的な何かがあります。
残念ながら、山頂は横殴りの雨。「また、来年?」と思うと、うんざりというか、楽しみというか・・・。

2008年9月15日月曜日

ブログ・オープン



「全部だきしめて」をテーマとした欲張りなブログですが、まずは、サッカー日本代表をテーマに書き始めてみたいと思います。もう随分前の出来事になってしまいましたが、北京五輪米国戦とナイジェリア戦を応援に行って来ました。結果はご存知の通り。日本は勝ち点ゼロという結果に終わりました。決定力不足・OA枠を使わなかった・反町監督の采配ミスと色々敗因の分析はありましたが、要は日本のサッカー文化そのものの実力不足というべきだと思います。日本のU-23がナイジェリアの瞬発力についていけなかったように日本のサポーターもナイジェリアサポーターの底抜けの明るさに圧倒されました。「日本らしいサッカー」は十分出来たのではないかと思います。その上で、世界との距離は遠かった。日本全体で「日本らしいサッカー」の熟成を進めていかねばなりません。W杯最終予選での日本代表。初戦のバーレーン戦ではさすがにU-23に比べて成熟度の高さを見せてくれましたが、3点の先制を余裕をもって守りきれないところも「日本らしい」ところ。まだまだ成熟度が足りません。ということで、まずは日本のサッカー文化を熟成させていく為にJリーグのレベルアップ(サポーター・レフリーも含めて)から始めましょう。(写真は試合後、国旗の交換を行った後のナイジェリアサポーターです。ブルーの誇りを託しました。)