2010年10月31日日曜日

大戸屋にて

先日、会社の帰りに大戸屋で釧路沖生さんまの炭火焼定食(写真)を頂きました。「産地直送、冷凍せずに生のまま店舗で焼き上げる」と銘打っているだけに、なかなかのものでした。
その時の出来事です。目の不自由な若い男性が、白い杖をつきながら入って来ました。たまたま戸口にいた若い男の店員さんが「お一人様ですか」と声をかけると「はい、一人です」の返事。どう対応するのかと見ていると、若い店員さんは「お席にご案内します」と、男性の手を取って、私の隣のソファ席に着かせました。「何を召し上がりますか?」「・・・・。メニューはありますか?」若い店員さんは動じることなく「どのような料理をお召し上がりになりますか?」「豚肉を」「それでは、ロースかつ定食、ロースの黒酢炒め定食、ロースかつの卵とじ鍋定食、・・・」としゃがみこみながら耳元でメニューを読み上げる店員さん。結局、男性は生姜焼き定食を注文し、テーブルに置かれた水のグラスとお茶の湯呑を時々指先で確かめながら、料理を待ちます。しばらくして、同じ店員さんが料理をのせたお盆を運んできました。彼は、「お盆をテーブルに置かせて頂きます」と伝えて、静かにお盆を置くと、男性の手を添えて「右側手前がご飯です。その上がお味噌汁。真ん中の小さな器が漬物です。生姜焼きは、左側のお皿で、お皿の上の方にサラダがのっています。ドレッシングはおかけしてよろしいですか?」と料理の場所をひとつひとつ説明していきます。
全てが気負いもなく、引け目もなく、淡々と当り前のやりとりのように進んでいました。横でハラハラしながら見守っていた自分が気恥ずかしく、顔が火照る思いでした。清々しい出来事でした。若いお二人のお互い堂々とした対応に大いに教えられました。感謝したいと思います。これからは、大戸屋をちょっと贔屓にしていくつもりです。

1 件のコメント:

YAKO さんのコメント...

Bom dia!
ご無沙汰しています。
このお二人のやりとり…じ~んとしますね。
さりげなく、タイミング良く、しかも細やかな気使い、難しいですよね。
実は私も今年の冬から自由に歩き回れなくなりました。が、友人からの暖かい一言や気使いがとても嬉しく感じるようになりました。
人生の全てに意味があるのでしょう。
大戸屋さん、娘がバイトしてました。とても暖かく気持ちよく働ける環境でそれが接客にもつながっているのでしょう。従業員と常連のお客様がと~~っても仲がよくなるお店らしいです。 知人も大戸屋さん良いと言ってる人多いですね。私も行って見ねば!