2011年9月15日木曜日

なでしこは何故強い?

なでしこが苦しみながらもアジア予選無敗でロンドン五輪出場を決めました。コンディションは最悪でゲーム内容は押されっぱなし。それでも、4勝1分という圧倒的な結果。世界王者の誇りを胸に、なでしこは次元の違うサッカーを展開していました。本当に強いチームというのは、こういうチームなんでしょう。なでしこが強い5つの理由。
①選手の高い志。「五輪での目標は?」の質問に、監督は「メダル」、選手は「頂点」。W杯でもメダルを目標にしていた監督に、北京五輪でベスト4を目指してベスト4どまり、銅メダルを逃した反省から、あくまで優勝を目指し、優勝を公言していたのは選手達でした。監督より選手の目線の高いチームは強い。
②チームコンセプトの徹底。タイ戦、中国戦は、控え主体のチームで臨みましたが、いずれも勝利。控え選手主体でも個々をアピールするプレーに走ることなく、しっかりと同じサッカーをして勝利する。控え選手にまでチームコンセプトが浸透しているチームはブレません。
③澤のキャプテンシー。「苦しい時は私を見て」という澤の言葉は有名です。本当に苦しい終盤に、最終ラインまで下がって体を張る一方で、ドリブル突破で敵陣に切り込みラストパスを通す頑張りは、正にその言葉を実践するものです。また、W杯決勝のPK戦で最後のキックを若手の熊谷に任せたり、今回も2試合ベンチで過ごすという若手への厚い信頼は、そのキャプテンシーの進化を感じさせました。
④サッカーへの強い想い。東電のチームメイトの後押しでサッカーを続けることを決意し、福島への強い思いを胸に頑張る鮫島。年収200万円そこそこで、アルバイトをしながらサッカーに情熱を注ぐなでしこ達。彼女達の団結力の根源は、そんなサッカーへの熱い思いの共有にあります。
⑤絶対的な自信。W杯優勝で、彼女達は「夢は見るものではなく、実現するもの」ということを実感しました。この経験は彼女達にとって、大きな自信となったのみならず、人生観も変える程の出来事だったと思います。追われる立場の苦しみもあるでしょうが、なでしこ達が、自信を確信に変えながら、更に進化していくものと信じています。

0 件のコメント: