2011年5月6日金曜日

被災地を訪れて その3

RQの歌津VC(ボランティアセンター)は避難所の中学校から徒歩で10分程山側に入った空き地に張られたWFP(国連世界食糧計画)の巨大テントに設置されています。何故WFPなのかは不明ですが、テント内の一角に韓国のインスタント麺の段ボールが山積みになっていることからすると、もともとは各国からの支援食料の保管倉庫としての利用を想定していたのかもしれません。ここは、まだライフラインが復旧しておらず、電気は時間限定で自家発電。水は雨水をろ過したものを使用していました。
この基地は、まだ設置後日が浅く、朝夕の会議を繰り返して、日々、環境整備、ルール作りを進めている段階でした。ガチガチのルールで身動きが取れない行政に比べて、かなりアバウトなルールで活動を続けながらも、それなりにそのルールを精緻化していこうとするのもボランティア組織の良さかもしれません。
今回出会った歌津の皆さんの明るい笑顔が印象的でした。現地で心に染みた言葉を幾つか。
如何にも漁師といった風情の男性「東京から来てくれたんですか。有難てぇこっです。今度、東京で何かあったら、真っ先に駆けつけますから」
女子高生、「高校生?」との質問に「高校生だけど、高校はなくなっちゃった」
道で挨拶を交わしたお婆ちゃん「今までボランティアの人に話さ聞いてもらってたんだ。ここんとこ、みんなすっかり無口になっちまって、おしゃべりも出来ねえ」
バーベキューを振舞ってくれた青年「俺、一度でいいから名古屋のキャバクラさ、行きてぇ」
折れそうな心を笑顔で支えているのかもしれません。むしろ、その笑顔にこちらが泣きそうになってしまいました。精一杯の笑顔が明日の希望に導いてくれることをひたすら祈るばかりです。

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