2011年5月5日木曜日

被災地を訪れて その2

2日目はバスに乗って被災地の南三陸町歌津地区に向かいます。山あいの道を下って海沿いの地域に入ると風景が一変します。TVの映像では見ていましたが、目の前に広がる風景は直視出来るものではありませんでした。
歌津地区は、伊里前湾に面し、津波の為に海沿いの集落は全壊し、被災を免れた歌津中学校で約300名が避難生活を送っています。
ここでの最初の作業は、波をかぶった伊里前小学校のグラウンドのガラス拾いです。瓦礫は既に撤去されていましたが、子供達が安心して走り回れるように、砂に紛れたガラス片を除去しようというものです。トンボやヤツデで地表の土を掻いた後、ボランティアがはいつくばってガラス片をひとつひとつ拾います。正に人海戦術の単純作業。これがボランティアの本質かもしれません。3日がかり、延べ100人程度のボランティアによる作業で、グラウンド全体のガラス拾いが完了しました。10日には小学生達が学校に戻ってくるそうです。ただ、子供たちが高台の校庭から望むのは、いつも見慣れた伊里前湾の風光明美な絶景ではなく、写真のような残酷な風景。校庭の隅の石碑に刻まれた誓いの言葉はこう結ばれていました。「ここに生まれ育った喜びを伝えていこう」
歌津っ子、負けないでくれ!

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