2011年1月2日日曜日

高校サッカー2回戦 - 青春の蹉跌

2011年の2日目は、ニッパツ三ツ沢球技場です。サッカー専用スタジアムで、東京オリンピックのサッカー会場としても使用されました。観客席の傾斜が多少緩やかで、前の人の頭がちょっと気になるのが難点ですが、ピッチ上の声がよく聞こえ、臨場感を堪能出来るスタジアムです。
第1試合は、宮城県工対宮崎日章学園。宮工は日章のサイド攻撃に翻弄されます。撥ね返しても撥ね返しても、押し寄せる日章の攻撃の波。宮工は防戦に終始し、シュートはわずかに2本。2対0のスコア以上の完敗でした。宮工イレブンにとってみれば、これまでに味わったことのない無力感だったと思います。サッカーをやらせてもらえなかった悔しさのみが残った試合だったのではないでしょうか。
第2試合は、静岡学園(写真)対宇和島東。互いにパスを繋いでサイドから崩すタイプ。序盤こそ宇和島東が押し込む場面があったものの、実力で上回る静学が徐々にボールポゼションを高め、ゲームを支配し始めます。パスサッカーが身上の宇和島東が、ひたすらロングボールを前線に放り込む不本意なサッカーに追いやられます。初戦を3-0で快勝した宇和島東が、まさかの2-0の完敗。片や、静学は、ショートパスにドリブルを組み合わせた完成度の高いサッカーで2回戦突破。ベスト8進出を賭け、日章学園と激突します。かつては、個人技に走りすぎ、ややもすると自滅型の危うさを秘めていた静学が、コレクティブな安定したサッカーで魅せてくれました。個々に高い技術を有しながらも、繋ぐ意識が随所に感じられた静学。今年は期待出来そうです。
それにしても、念願の全国大会で無力感をいやというほど味わった宮工と宇和島東のイレブン。この悔しさをバネに、それぞれの次の目標に向かって欲しいと思います。(青春の蹉跌が無駄では無かったことが判るのは十数年後かもしれませんが・・・。)ちなみに、三ツ沢球技場のネーミングライツを有するニッパツこと日本発条は、世界No.1のバネメーカーです。

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