2010年7月9日金曜日

米国サッカー事情 - シリコンバレー便り

「正義は勝つ」理論でことごとく勝敗予想を的中させてきたシリコンバレーのサッカー小僧GNさんから「正義には、勝たねばならない理由があるんです!」というテーマでメールを頂きましたので、W杯決勝戦までの間、2回にわたって、掲載させて頂こうと思います。
第1回は、本題のイントロダクションともなる「米国サッカー事情」。(写真は、シリコンバレーの象徴、スタンフォード大学のキャンパス風景)
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当地ではワールドカップはESPNがフルカバーしてます。実況アナウンサーが、本田のことは「ホンダ」と正しく発音してました(有名な自動車メーカーがあるからでしょう)が、大久保のことは「オクブ」ってアフリカの名前みたいに呼ぶし、長谷部も「ハシビ」ってアラブ人の名前になってたのはご愛嬌としても、日本の試合も全試合ハイビジョン生中継してくれたのはありがたかったです。そして、パラグアイ戦のあった夜の番組では、駒野選手が何回も何回もアップで登場しました。「悲劇のヒーロー」と言ってしまえばそれまでですが、日本サッカーがアメリカ人に強い印象を与えたことは間違いないでしょう。また、アメリカ×ガーナの視聴率は、ワールドシリーズ並だったそうです。土曜日の昼というもっとも視聴率が低迷する時間帯にそれだけの視聴率を稼いだことは、ちょっとした話題になりました。ひとつには、中南米からの移住者の増加に伴い、サッカーファンが増えていると言うこともあるでしょう。ともあれ、サッカー不毛国と言われたアメリカにも、ついにサッカーが根付き始めているようです。加えて、オリンピックの視聴者と比べて、平均年齢が低いことも、サッカー人気が今後ますます向上していくという予想に繋がっているようです。そうなると、審判のミスジャッジが話題になります。もともと、ルールに照らしてフェアであることに対して徹底的なこだわりを持つ国民性(逆に、普通に考えたらおかしなことでも、ルールに違反してなければ許されちゃうというおかしな国でもあるのですが、)に加えて、愛国心が強いのは言うまでもありませんから、ベスト16に進出できたから良いものの、スロベニア戦でのゴール取り消し(オフサイド?)の判定は、大問題として取り上げられました。ビデオ判定とか機械判定とかを導入すべきと騒いでます。
「世界の警察」を気取ったアメリカが、「世界のサッカーの警察」になったら、…。アメリカのサッカー人気が上がるのはとても結構なことなですが、機械判定やビデオ判定を導入するまでもなく、ちゃぁんと「サッカーの神様」が裁いているから心配ないと、アメリカ人にわかってもらいたいのです。昨日までの「正義」を明日からは「悪」に変えてしまうような人間には、「正義」の名の下に人間を裁くことは出来ないのです。人生なんて曖昧なことや過ちだらけなんですから、人間が行うサッカーの裁きは、「サッカーの神様」に任せておけばいいのではないでしょうか。
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本題「正義には、勝たねばならない理由があるんです!」に続く。

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