2011年8月11日木曜日

日韓戦 - KKホットラインと不等辺三角形

昨日の日韓戦は吉祥寺のスポーツバー麦犬(写真)で観戦しました。  ここは「麦」という名のミニチュアダックスが迎えていくれる落ち着いた雰囲気の英国パブ風のお店です。サッカー観戦だけではなく、ちょっとしたパーティでも使えるお薦めのお店です。
さて、日韓戦。アジア杯優勝に加え、なでしこのW杯制覇の好影響か、日本代表は自信に溢れる堂々とした戦いぶりでした。
まずは、ザッケローニ。選手起用がピタリとあたるアジア杯以来のザック・マジックは健在でした。負傷の岡崎の交替要員であれば、森本か松井が順当なところですが、U-22から引き揚げたばかりの清武を投入。その清武が見事にはまりました。2点目の本田への柔らかな落としも鮮やかでしたが、何といっても3点目の香川へのピンポイントクロスは香川の要求通り。香川は、代表では本田や松井とポジショニングが度々重なり、持ち味を出せない時期がありましたが、今は完全に香川ゾーンを作って、気持ちのいいくらいミドルシュートやペナルティエリア内への切込みを繰り返すようになりました。本田、松井、岡崎といった選手が、香川とはどちらかというと磁石のN極同士のように反発しあう関係(決して悪い意味ではなく)にあるのに対して、香川と清武の関係はN極とS極のように惹きあう関係のように思えます。セレッソ大阪で築かれた関係のなせる技でしょうか。かつて日本代表には西澤・森島というセレッソコンビの名ユニットがありました。その再来を思わせる香川・清武のKKホットラインユニットです。日本代表に大きな武器が加わりました。
なでしこジャパンは、高ぶりを抑えながら(じっと耐えながら)も艶やかに舞う日本の様式美を世界にアピールしてくれましたが、ザックジャパンは、遠近透視法(ロングパス・ロングシュート)も立体感(高さ・フィジカル)も無いが、不等辺三角形が複雑に組み合わされた日本画の構図美を表現してくれていました。美しい距離感、美しい位置どりでした。
ところで、韓国に3点差以上の勝利は、1974年9月28日国立競技場での4対1の勝利以来です。釜本が2ゴールをあげ、ブラジルから帰化したネルソン吉村も得点しています。37年の時を経ての文字通りの歴史的勝利と言えます。

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