2011年10月4日火曜日

Size Does Matter - Boeing Factory

シアトル出張初日。日曜日朝方に到着し、ホテルにもチェックイン出来ないので、空港からレンタカーでボーイングのエバレット工場に直行。Size Does Matter!(サイズが問題だ)を実感してきました。
同工場は、一般公開されており、予約制で約1時間半の工場見学をすることが出来ます。床面積39万8千m²、容積は1,330万m³。世界最大の建築物としてギネスブックにも登録されています。東京ドームの約8倍の建坪に東京ドームが約11個入っているという建物を想像して下さい。
受付棟から工場にバスで移動し、地下への階段を降りると、そこには電線・配管を天井や壁面に這わせた全長500mのトンネルがあります。トンネルを200mほど行ったところで巨大なエレベータに乗り、工場中央の見学用テラスに。見下ろすと、組立途中の機体が10台ほど。なかにはつい先週第1号機がANAに引き渡された最新鋭機787も。機体が特殊カーボンファイバーで出来ており、大幅な軽量化が実現できた為、燃費効率は20%アップとか。時代はエコです。眺めはとにかく壮観そのもの。尾翼だけの機体の横に、中央部分まで組み上がった機体が並び、工場の出口付近になると完成形の機体にエンジンが取り付けられる作業が行われています。機体は素材を保護するために薄緑色の特殊塗料が塗られており、さながら、蝶になる前のサナギを思わせます。
タイトルのSize Does Matterは、ハリウッド版ゴジラのキャッチコピーでした。日本の匠と発想力が見事に凝縮されたゴジラという憎めない怪獣を、ハリウッド版では、CGを駆使して、文字通りモンスターに仕上げていました。米国の資金力とスケールの象徴が、ハリウッドであり、航空機産業なのです。日本は、そのサイズに、知恵と匠の技で対抗してきたのですが、最近はなでしこジャパンを除き、どうも押されっ放しで、世界では影が薄くなりつつあります。と思っていたら、最新鋭機787は、コンセプトをANAがボーイング社に提案し、共同開発を進めてきたものとか。また、機体のカーボンファイバーは東レが提供し、この新素材を一体成型して機体主要部を製造しているのが三菱重工他日本メーカーということです。見えないところで、まだまだ、頑張っているようです。
ちょっと気分を良くしてホテルにチェックインすると、部屋の壁かけTVは韓国LG社製。やれやれ・・・。(工場内は携帯の持込みさえ禁止された完全撮影禁区画なので、写真は受付棟のギャラリーで撮影した尾翼とエンジンです。)

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

「Size Does Matter」の翻訳は「大きいことはいいことだ」って感じでしょうか?大きくてもエコなところが高度成長時代とちょっと違うんでしょうね。