2011年10月12日水曜日

タジキスタン戦 - 昴の輝き

北朝鮮代表としてタジキスタンと対戦した鄭大世が「タジキスタンは諦めが早いので、とにかく早い時間帯に先取点を取ってしまうことだ」と吉田麻也にアドバイスしていたそうです。鄭大世のアドバイス通りの展開となりました。前半11分ハーフナーのドンピシャヘッドで先制した後は一方的な試合となりました。プレスはかけない、タックルもしない、ましてや、ファウルで止めることもしないクリーンさ。タジキスタンの余りにもクリーンな戦いぶりはゴール前の日本のFK1本という数字が如実に表しています。これ程クリーンに徹したというよりは、覇気の無いチームは初めて見ました。
とはいえ、代表の出来は出色でした。天空の昴の如く美しい陣形で青い光を発していました。その中でもひときわ輝いていたのが、中村憲剛でした。ベトナム戦でも後半投入されてからチームに心地よいリズムをもたらしていましたが、今回も見事にタクトを振り、チームの攻撃を組み立てていました。駒野への気の利いた落としで、先制点のお膳立てをした後は、自らのゴールも含めて8ゴール中7ゴールに絡む大活躍です。遠藤、長谷部のボランチ陣との連携は慣れたものですが、香川との連携に一層の磨きがかかっていました。香川の右足アウトの1点目は間違いなくザックジャパンのベストゴール。香川のスルスルッという飛出し、超難度のシュートは勿論称賛に値しますが、それを引き出した憲剛のラストパスは鳥肌ものでした。また、後半11分の自身のゴールに人差し指を突き出しながらも控え目に喜ぶ姿には男の色気を感じさせました。憲剛、格好いい。トップ下のポジションにベテランが名乗りをあげてきて、ザックジャパン、ますます面白くなってきました。(写真は吉祥寺スポーツバー麦犬)

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