2008年11月26日水曜日

名波ふたたび・・・

カタール戦の快勝、ビデオで観ました。う~ん、達也の1点目と玉田の2点目は、W杯本大会のGKだったらセーブされていたでしょうね。GKが尻餅ついたり、いかにカーブがかかっていたとはいえ、シュートの軌道を追い越しちゃあね。ちょっと微妙な圧勝ですが、チャンスにはバイタルエリアに複数の選手が飛び込んでおり、ラスト・オプションが確実に増えていたのは事実。岡田ジャパンの進化を感じました。素直に喜びましょう。
さて、11月26日天皇杯ジュビロ対ガンバ。BS中継で、もしかしたら最後の公式戦になるかもしれない名波の雄姿を観ました。中盤でタメを作り、左足からの柔らかなパスで攻撃を演出するピッチ上の名波の姿は、10年前となんら変わるところはありません。左足から美しい放物線を紡ぎ出し続けたそのプレーは、レフティアーチスト名波を十分堪能できるものでした。それでも後半30分に退かざるをえなかったのは、朝ベッドから起きあがることさえままならない右足の故障ゆえなのでしょう。素人目には完璧なパスの連続だったように見えましたが、本人には「ボール1個、2個分違う」ということだったのでしょう。得意の(?)尻餅をつきながらも、前線にパスをつないだ名波のプレーに、解説者の山口素さんが「いくら体勢を崩していても左足さえあれば何でも出来ますね、名波は」と愛情あふれる解説をしていました。素さんといえば、フリューゲルス戦でその密着マークに徹底的に封じ込められた名波が、意表をついて右足でシュートをし、ゴールを奪ったことがあります。後で、素さんに「あれはないよなぁ~」と散々愚痴をこぼされたそうです。名波の右足での唯一のゴールです。名波・山口のダブル・ボランチは歴代の代表守備的MFの中でも出色のコンビだったと思います。今や、代表での名波の後継者ともいえる遠藤は、このゲームではピッチに立つことはありませんでしたが、試合後ベンチ前で名波と結構長い間言葉を交わしていました。サッカーマガジンの誌上で遠藤は言っています。「名波さんと一緒にボランチをやってみたかった。どんなに楽しいだろう」と。さらば、美しきレフティ、愛すべきレフティ、至高のレフティ。でも、いつか、名波のDNAを引き継ぐ「名波ふたたび」を見たい。(写真は久し振りに買ったサッカーマガジンの表紙。タイトルは筒井康隆の名作「七瀬ふたたび」からの連想です。)

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