2008年11月8日土曜日

永遠の嘘をついてくれ-その1(つま恋)

リトアニアからのつながりで、「永遠の嘘をついてくれ」について、書いてみようと思います。
2006年9月23日、31年ぶりにつま恋を訪れていました。75年夏。ぎらつく太陽のもと6万5千人の若者を飲み込んだつま恋は、文字通り熱気が渦巻き、殺気だった雰囲気さえありました。世はオイルショックにより物価が高騰し、「狂乱」という言葉が時代のキーワードでした。一方で学園紛争は既に過去のものとなり、「シラケ世代」と揶揄された当時の若者にとって、エネルギーのはけ口を見出しにくい時代でもありました。拓郎とかぐや姫という当時としては異色なジョイント・コンサートは、ミュージシャンと観客との真剣勝負の感がありました。素肌に白いベストを羽織り、バンダナを巻いた拓郎の姿とだみ声は30年以上を経た今でも鮮明に蘇ります。そして、31年後の「つま恋」は、NHKの番組タイトルの通り、和やかさと懐かしさと暖かみにあふれた「35,000人の同窓会」でした。拓郎の還暦を祝う会でもあり、昔を懐かしみながら、観客がそれぞれの30年間を互いにねぎらった集いでした。前回のクライマックスは、65,000人が夜明け前の30分間延々と大合唱を続けた「人間なんて」でした。エネルギーが昇華し、それが太陽になって上ってきたような錯覚がありました。今回のクライマックスは、花火をバックに、全員で合唱した「落陽」でした。「みんなが好きな歌を歌ってあげるよ」という拓郎のやんちゃな曲紹介に野次がとぶこともなく、どよめきとともに始まった大合唱は、3万5千人の人生の重みが込められた、とても味わい深く、美しいものでした。ただ、それ以上に鮮明に心に焼き付いたのは、中島みゆきの「永遠の嘘をついてくれ」でした。純白のブラウスにジーンズというスタイルで現れた中島みゆきの凛とした美しさに思わず息を飲んでしまいました。決して好きなタイプではなかったのに、そこには確かに女神がいました。その時はこの曲の名前さえ知りませんでした。ただ、不思議に魅かれ、胸に響くものがありました。それが何故だったのかは、暫らくたってから、その曲について調べて、判りました。(続く)

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

名波が引退発表しましたね。
左でも俊輔とは違うタイプですし、今後名波みたいな選手は出てこないでしょうね。
ベネチアで確かHideと雨の泥試合したのが何となく懐かしく思い出します。