2012年8月27日月曜日

バンビの躍動 - ヤングなでしこスイス戦

U-20女子サッカーW杯日本開催。もともとウズべキスタンで開催される予定だったのが、施設が国際基準を満たしていないとの理由でウズベキスタンが失格となり、昨年末、急遽、日本開催が決定しました。そのせいもあって、事前告知が十分に行われず、また、五輪の影にも隠れて、いまひとつ盛上りに欠けています。グループステージの会場は、軒並みガラガラ。グループステージ突破が決まる今日の第3戦も、国立競技場での第1試合ブラジル対韓国戦は、第2試合目当ての日本人サポーターを含めて5,000人足らず。両国のサポーターはそれぞれ10名程度。優勝候補同士の戦いにも拘わらず、寂しい光景でした。試合は、圧倒的にブラジルペース。しかし、猛攻を繰り返したブラジルですが、韓国の赤い壁を最後まで破ることが出来ず、逆にカウンター2発に沈み、よもやのグループステージ敗退。
ヤングなでしこがスイスと対戦する第2試合は、さすがに観客が増え、約17,000人。それでも、国立の収容人数54,000人からすると3分の1以下。空席が目立ちます。せめて、決勝の舞台は、満員になって欲しいと願っています。
ヤングなでしこは、スイスは論外としても、韓国、ブラジルと比べても、テクニック・敏捷性・判断のスピード・運動量で図抜けています。ボランチ楢本光のテクニックとパスセンスは抜群。澤は安心して引退できます。ボンバー荒川以来の横山・道上・西川の力強いFW陣。高速ウインガー田中美奈。そして、何といっても、ポスト宮間のミラクルキッカー田中陽子。左右の脚でのFKからの直接ゴールというのはギネスブックものではないでしょうか。本当にタレントだらけの楽しいチームです。クリクリとした眼を輝かせ、躍動する姿は若鹿バンビ。準々決勝の相手は、相性の悪い難敵韓国です。同じ年代では2年前のU-17女子W杯決勝でPK戦の末苦杯を飲まされています。その雪辱戦ともなる1戦。今回は、成長したバンビ達が、赤い壁を軽々と跳躍してくれることでしょう。
冒頭に観客が少ないと書きましたが、さすがにそんなコアなゲームに集まる観客だけに、みんなサッカーを良く知っていました。ツボを押さえた拍手と歓声は、明らかにA代表戦以上。心地良い観戦となりました。更には、ブラジル・韓国戦の前に旭日旗を振っていた観客が退席を命じられたり、日本・スイス戦の終了間際に酔っ払いの小競り合いがあったり、かなりディープなサッカー観戦シーンがありました。日本のサッカー文化も成熟しつつあります。写真は、国歌演奏に胸に手をあてて眼を閉じるヤングなでしこ達。よく見ると、エスコートキッズの男の子まで眼を閉じているという微笑ましい光景です。)

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