2011年11月27日日曜日

Missing Pieces - U-22シリア戦

火曜日に行なわれたアウェーでのバーレーン戦は、実は当初水曜日に予定されていました。しかし、時差ぼけ解消の時間を出来るだけ取ってシリア戦に臨みたいという思惑から、日本サッカー協会がバーレーンの同意を得て、日程変更を行ったものです。それだけ、このホームでのシリア戦は五輪出場権獲得の為に重要な試合だった訳です。ところで、バーレーン戦。アウェーでの勝利はそれだけで十分に賞賛に値しますが、チームの勝利というよりは、選手個々の勝利とも言うべき内容で、いまひとつしっくりきませんでした。チームとしての意思統一はバーレーンの方が明らかに上でした。バーレーンの組織の網の目を日本が個人技でかいくぐって勝利をもぎ取った感があり、シリア戦に向けて不安を残した試合運びでした。このチームにはまだ何かが欠けていました。
さて、シリア戦。ゲーム開始前、ちょうど目の前でシリアがシュート練習をしていましたが、何とも緊張感の無い粗いシュートで枠を外しまくっていました。これはいけるかなとニンマリしながら日本の方を見てみると、こちらも似たり寄ったり。高校やユースの頃は「シュート練習は枠を外すな」と教えられていたはずなのに。結果はそのシリアのシュートミスに救われての辛勝。再三シリアにゴールを脅かされる展開に、観戦していて、同点にされた時には、負けさえ覚悟しました。救い主はボルシアMGの大津。勿論、決勝ゴールのダイビングヘッドは見事でしたが、それ以上に評価すべきは、同点に追い付かれた直後に、自陣右タッチライン沿いでタックルでボールを奪い、倒されながらも前へ前へと突き進んだ気迫あふれるプレー。消えかけたチームの闘志に再点火しました。所属クラブの伝説の闘将、ベルティ・フォクツのプレーを彷彿とさせました。このチームに欠けていたピースのひとつが埋まりました。そして、後半アディショナルタイムの日本のCK。何の策もなくゴール前に放り込み、シリアのカウンターを食らいかけました。当然、ショートコーナーでコーナー付近でキープし、時間稼ぎをすべきところ。この辺りのゲームコントロールを行い、チームを落ち着かせる存在が、チームに欠けているもうひとつのピースです。

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