Uクンとは、子供時代、発泡スチロールやポリタンクを結び合わせた筏(いかだ)で疏水を下ったり、木から綱をつるしてターザンごっこをやったりと、泥だらけになって遊び回ったものでした。作品展には、あの頃の泥のはねた笑顔を思い起こさせる懐かしさが横溢していました。彼の作品は、今や母校の小学校の他、富士市の様々な学校、公園、公共施設で観ることができます。いずれも、富士の自然の中から湧き出てきたような独特の力強さと土の香りを漂わせた彫像やオブジェです。
彼は、「創作は作品を通じて自らに向き合うことだ」と述べています。そこに芸術家としてのストイックな生き方を垣間見ることが出来ますが、一方で、「多くの人に気軽に芸術を楽しんで欲しい」というのが、彼の信条でもあります。富士市の各処に作品を残す一方で、芸術の種を播き、広める活動に心血を注いでいる姿には、富士市を愛する者として、感謝以上の気持ちを抱かざるを得ません。正直、羨ましくもありますが・・・。
忘れかけていた懐かしい香りの風に吹かれて、ちょっと胸を熱くしながら、春分の日黄砂の舞う中を横浜に戻ってきました。
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