今年の静岡代表は藤枝明誠。初出場ながら、全日本ユースベスト8の実績でダークホースに挙げられています。対戦相手は出場38回目の古豪徳島商業。藤枝明誠は、前半2分に先制したものの、前半21分にカウンターからのループシュートで同点に追いつかれ、1-1のままPK戦(写真)で辛うじて初戦突破を決めました。徳島商業は、スピードに乗った大きな展開のカウンターで、いいサッカーをしていました。片や藤枝明誠は、カウンターを警戒する余り、中盤を省略したロングボールとドリブルに終始し、本来のパスサッカーを展開出来ず仕舞い。静岡サッカーの典型的な負けパターンでした。リズムをつかめないと、ボールを持ち過ぎたり、逆にダイレクトパスにこだわって、更にリズムを崩してしまう。技術は依然高いレベルにあるものの、スピード面に関しては、今や全国の平均レベルの域を脱していないのではないでしょうか。テクニックとスピードを兼ね備えた静岡代表が今後登場するのか、それともサッカー王国静岡は過去の伝説となってしまうのか。ただ、駒沢陸上競技場の応援席は、一回戦にも拘わらず、藤枝明誠側は、メインスタンド、バックスタンドともに満席でした。これが、静岡のプライドです。スタンドでは、サッカー王国静岡は健在です。2回戦は、初戦5-0で快勝した名門国見。1回戦の戦いぶりを見た限りでは、国見が圧倒的に有利ですが、1日でチームがガラっと変わってしまうのが高校生のチーム。静岡代表らしいパスサッカーを見せて欲しいものです。
1月2日の会場は西が丘。啄木が停車場(上野駅?)の人ごみに聴きに行ったように、応援スタンドにふるさと訛りを聴きに行くつもりです。