2009年9月6日日曜日

オランダ戦、惨敗? - Another Story

敗軍の将岡田監督は「今日のストーリーではないストーリーも十分に描ける可能性がある」と語っています。その「今日のストーリー」は、0‐3という結果だけみると、想定の範囲内で最悪のものでした。ただ、内容的にはチームとしてのゲーム運びに成長がみられたゲームだったと思っています。マスコミの論調は、前半の日本の攻勢は高い位置での積極的なプレスが機能したことによるものであり、逆に後半の連続失点は、その結果として、スタミナ切れにより運動量が落ちたことによるものと結論づけています。全体的にはその通りだと思いますが、オランダ戦前半の日本代表のプレスは、ガチガチのプレス合戦に持ち込むのではなく、適度に緩めの間延びしたペースに持ち込み、その中でゲームを支配するという大人の試合運びを思わせるものでした。その中でのスコアレスでの折返しは、番狂わせというAnother Storyを予感させるものでした。
ただ、オランダの方が一枚も二枚も上手でした。相手にゲームを支配されていることに対する苛立ちをみせながらも、しっかりとペース配分をしていたようです。やはり、世界の強豪。この試合運びというのは感覚的に身に染み込んだものなのでしょう。後半の一気のギアチェンジに日本はついていけませんでした。これが世界との大きな差といわざるを得ません。
岡田監督は「本戦までに90分プレスをかけ続けられるチームに仕上げる」と強気ですが、わずか9ヶ月でそれだけのスタミナ強化が出来るのか不安を抱かざるを得ません。むしろ目指すべきは、チームとしてのペース配分とメリハリの意識統一ではないでしょうか?遠藤・俊輔にフルタイムの運動量を期待するのは酷ですし、長谷部・内田のオーバーペースは修正する必要があります。オランダ戦前半に垣間見せた「ゲームをつぶす時間帯」を如何に延ばしていくかが課題になります。それが日本サッカーの成熟であり、また、W杯Best4への道でもあります。

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