棟方志功記念館では、広重の東海道五十三次に着想を得た東海道各地の板画の連作を見ることができました。故郷の富士(吉原宿)の板画の構図は、富士山を背景に五月晴れにたなびくコイノボリ。富士山には、月見草以上にコイノボリがよく似合います。
志功の絵の原点は、少年の頃の凧の絵付けにあります。原色のまま二度筆を使わずに描きます。油絵から版画に向かったのは、必然だったのかもしれません。そして、ねぶたも彼の作品の重要な要素となっています。彼自身「ねぶたの色こそ絶対まじりけのないわたくしの色彩であります」と言っています。
祭りのある町は、独特な彩りを湛えています。青森市もいい色をしています。吉田拓郎は、鹿児島生まれ・広島育ちで、青森には縁がありませんが、「旅の宿」のモデルが青森の蔦温泉(※)のせいもあり、「祭りのあと」の祭りも「ねぶた祭り」ではないかと言われています。いつかは、ねぶた祭りを観て、「祭りのあと」をくちずさんでみたいと思っております。(※「旅の宿」は作詞者の岡本おさみが新婚旅行に行った蔦温泉で曲想を得たとされています。)
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