2010年4月24日土曜日

8%と5%

タイトルの8%という数字はセルビア戦直後のアンケート調査による岡田監督(写真)の支持率です。そして、5%というのはFIFAのオフィシャルサイトでのEグループ1位突破予想の日本の支持率です。トップの支持率はダントツでオランダの75%。カメルーン12%、デンマークの7%と続きます。世界の中での正当な評価として、受け入れざるをえない数字でしょう。
現実的には、とにかく1勝を目指すべき位置にいながら、あえてベスト4を目標に掲げたのは、岡田監督の哲学でもあり、信念でもあります。ところが、セルビア戦での不甲斐ない戦いと高い目標とのギャップが、岡田監督への不信感に繋がり、8%という極めて低い支持率の一因となったのだと思います。低い支持率そのものは問題ではありません。W杯イヤーに入ってからの戦績からすれば当然の数字でしょう。むしろ、怖いのは、幻滅からくる「しらけ」であり、「諦め」であり、「冷めてしまう」ことです。その兆候は明らかに出てきています。本大会まで50日を切ったというのに、マスコミへの露出度は日本代表の岡田監督よりオリックスの岡田監督の方が高いという状況です。監督解任に関する真剣な議論もなされず、代表選出への関心も低いまま。これこそ危機的状況というべきでしょう。W杯は代表23人同士の戦いではなく、国対国の総力戦なのです。である以上、日本代表は戦う前から負けが決しているような状況なのです。
2002年、日韓W杯ベルギー戦で鈴木のつま先を伸ばしたのは日本全体の熱狂でしたし、ロシア戦での81.9%の視聴率は、W杯初勝利の結果ではなく、原因だったのではないでしょうか。あの時の盛り上がりを再燃させるのは不可能ですが、少なくともW杯を一緒に戦うレベルまで温度をあげていく必要があります。それがサポーターにとって、そして、恐らく、日本サッカー協会にとっても今出来得る唯一の策だと思います。もし、それが出来なかったら、W杯後に急激なサッカー離れが始まってしまうような気がしてなりません。Jリーグ発足前のサッカー冬の時代を迎えてしまうのではないかと・・・。

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