2008年12月20日土曜日

マンU劇場

クラブW杯のチケットはあきらめていましたが、縁あって準決勝2試合を観戦することができました。リガ・デ・キトvsパチューカは雨中の国立(写真下)。滑るピッチに拘わらず律儀にショートパスをつなぐパチューカは、キトの教科書通りのカウンターの前に粉砕。チーム戦術というものは、そう簡単に変えられるものではありません。ましてや、クラブW杯という晴れの舞台。自分たちのサッカーを貫き通さざるを得なかったのでしょう。雨の中、ジュビロのポンチョで雨を凌ぎながら、眼鏡の曇りと皮靴の底から浸み込んでくる雨の冷たさと戦いつつ、敗れたとはいえメキシコサッカーを楽しませて頂きました。
マンU対ガンバ戦は、うって変わっての絶好のコンデション。新聞紙上では、ガンバ圧倒的不利の予想の中「西野監督マイアミの奇跡再現」の文字が踊りました。ただ、西野監督に とって「マイアミの奇跡」はむしろトラウマ。如何に勝利の為とはいえ、もう2度とあの専守防衛の戦術は取りたくないと思っていたに違いありません。期待通り、ガンバは自分たちのサッカー、攻めの姿勢を貫きました。その結果としての3得点、そして、あってはならない5失点。これが世界との差なのでしょう。選手個々のスピード、テクニックの差は歴然としていました。それでも、まがりなりにも「いいゲーム」が出来たのが11人のチームゲームの面白さです。本当に楽しめた面白い試合でした。多少不謹慎かもしれませんが、全盛期のプロレスのようなゲームでした。ロナウドのFKあり、遠藤のコロコロPKあり、ファンデルサールのスーパーセーブあり、ルーニーの電光石火の2連続ゴールと、全てが詰め込まれ、最後は予定調和という、ショーとして観た場合、完璧なゲーム。こんな面白い試合は、サッカー漫画でさえ描けるものではありません。これが、もし、開始早々の播戸のシュートが決まって、ガンバが先制していたら、全く違った面白みの無い展開になっていたかもしれません。だから。サッカーは面白い。

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