2013年5月3日金曜日

Project KitKat 2 - 桜、さくら、サクラ

しばらく時間がたってしまいましたが、今年は4月13日、14日に伊那、諏訪に花見に行ってきました。まずは高遠の桜。江戸時代は、高遠藩の馬場の桜で、馬が埋め尽くされるほど見事に咲き誇る姿は「天下第一の桜」と称されていました。桜の種類はコヒガンザクラで、ソメイヨシノより少し小ぶりですが、赤みのある薄紅色の花を咲かせます。城址公園内には1,500本以上の桜が咲き乱れ、雪を冠した中央アルプスを望んで桜を眺めたり(写真)、桜雲橋の欄干越しに桜を見下ろしたり、散策しながら桜を愛でることが出来る絶好の観桜名所でした。次に訪れた春日城跡公園は、滑り台で子供たちが遊んでいる横でビニールシートを敷いて大人たちが酒盛りをしているという遊園地型の花見スポット。桜越しに望む南アルプスと伊那市街の眺めは格別でした。六道の堤は高遠城址の近くにある農業用溜池です。池の真ん中には松の木が生えた島が浮かび、溜池を囲む堤には桜が植えられています。水面に映る桜の撮影に訪れる写真家も少なくないようですが、ゆっくりと花見を楽しむ穴場スポットでした。伊那公園に向かう途中に立ち寄った三峰川堤には、サイクリング・ジョギングコース沿いに3kmの桜並木が作られようとしていました。まだまばらな植樹状況で、桜名所入りはこれからというところでした。伊那公園は、まさに地元の花見スポット。宴会がよく似合うのどかな桜名所でした。
桜巡りの最後の締めは片倉館の千人風呂。片倉館は、諏訪湖畔上諏訪の地に建つ西洋建築の温泉大浴場で、国の重要文化財に指定されています。製糸業で財を成しシルクエンペラーと呼ばれていた片倉財閥が、昭和初期に福祉目的で建設した純洋風建築の公共温泉浴場です。諏訪に来たら欠かせません。 ローマ風のレリーフと彫像に囲まれた立ち風呂で、玉砂利を踏みしめながら桜名所を思い返しました。コヒガンザクラにソメイヨシノ。枝垂桜。花見散策に、宴会花見、ジョギング花見。まさに、多士済々の桜があり、百人百様の桜の楽しみ方がある。桜、さくら、サクラでした。そもそもProjectコードネームの命名は、WBC3連覇、ナデシコのアルガルベ杯優勝を前提に、サムライブルーのコンフェデレーション杯での活躍を祈念する「きっと勝つ」という願いを込めたものでした。しかし、結果はご存知の通り、WBCとアルガルベ杯では満開とはいきませんでした。しかし、美しいのは勝利のみではないことも確かでした。散り際の美しさも桜の見所のひとつであり、日本人の美意識の根源でもあります。

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