2013年5月6日月曜日

沈まぬ太陽 ‐ 祝!長嶋茂雄国民栄誉賞受賞

「4番サード長嶋」30年振りのアナウンスに胸が熱くなりました。TVにかじりついて長嶋の一挙手一投足に心躍らせ、銭湯では3番の下足札を奪い合い、雨でナイターが中止になった日には、溜息ばかり出て、宿題も手につかなかったあの頃。高度成長期の日本は長嶋とともにあり、長嶋は昭和の人々の生活と完全に同期していました。長嶋は太陽そのものであり。そのまばゆいばかりの光に勇気づけられ、そのほとばしる熱に活力を得て、みんながひたむきに生きていたあの頃でした。国民栄誉賞受賞は当然といえば当然であり、遅きに失した感があります。そんなヒーローも2004年に脳梗塞で倒れた後は、右半身の麻痺と言語障害の後遺症が残り、表舞台からは遠ざかっていました。授賞式でも、右手は終始ズボンのポケットに収められたままでしたし、始球式ではバットに添えることも出来ませんでした。右足を引きずるようにして歩む姿にはさすがにかつての躍動感はありませんでしたが、すっと背筋が伸びた打席での立ち姿には紛れもなくスーパースター長嶋のオーラが漂っていました。そして、左手1本で空振りした後の悔しがる表情はやっぱりミスター。沈まぬ太陽がそこにありました。大観客の前でスピーチを行い、バットスイングを出来るまでに回復した裏には、文字通り血のにじむようなリハビリを通じての壮絶な後遺症との闘いがあったとのことです。(脳梗塞で倒れた直後は、もう立つことも話すことも出来ないと医師に診断されていたそうです。)我らがヒーロー長嶋は、汗をほとばしらせて、まだ戦っている。そして、我々を励まし続けている。

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