人生の中で約20,000回の日の出を見る機会があった訳ですが、日の出を見たのは100回にも満たないかもしれません。ましてや、今回のように遮蔽物や雲に邪魔されずに日の出を丸々見ることが出来たのは、初めてじゃないかと。多くのチャンスが詰め込まれていながら、そのほとんどを見過ごすか、素通りしているのが人生なのかもしれません。
昔、小学生から中学生にかけて新聞配達をしていたことがあります。夜明け前の暗がりの中を、まだ耳に残っているオールナイトニッポンのビター・スウィート・サンバを口ずさみながら、自転車を飛ばしていると、ちょうど汗ばんでくる頃、東の空が白み始め、天空が淡紫色へと染まっていきます。何かが一斉に産まれているような、とてつもない神聖さと高揚を感じたものでした。その頃は、それが何なのか考えるすべもなく、ただただ日の出の一瞬のエネルギーに圧倒されるだけでした。今は、少しはその意味が判る齢になったのかなと・・・。
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