
The Beatlesの"I'll follow the sun"。「明日は雨が降るかもしれない。だから、僕は太陽を追いかけていく」「And now the time has come And so my love I must go」ミディアムテンポのギターが、しっとりと染み込んできます。太陽を追いかけて、田舎の一本道を遠ざかっていく人影。そんな光景が浮かんでくる詩情溢れる楽曲です。つい最近、新たな人生を踏み出した友人が、Facebookでこの曲になぞらえて心情を語っていました。まさに、旅立ちに相応しい曲だと思います。ところが、この曲はポールが16歳の時の作品とのことです。しかも、風邪で寝込んでいて、吸った煙草がひどくまずくて、そんな時、レースのカーテン越しに眺めた外の景色を曲にしたものだそうです。風邪をひいた不良少年が煙草に咳込みながら作った曲に、人生の節目の時を重ねて感傷的になるというのは、少しばかり情けない気もしますが、それだけ、ポールが早熟の天才だということなんでしょう。そのポールがやって来ます。太陽を追いかけて、時代を駆け抜けて来た71歳の天才ミュージシャンの歌う"I'll follow the sun"はどんな深みを増しているのでしょうか。
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