グアテマラ戦にも勝利し、新生日本代表、まずは順調な滑出しです。それにしても、この時期の中南米諸国3連戦。パラグアイはW杯決勝トーナメントの再現ということで、大いに盛り上がるマッチメークであり、強豪アルゼンチンとの対戦も大ヒットだと思います。その狭間でのグアテマラ戦。W杯出場経験の無いFIFAランキング119位。「何故?」の疑問が浮かびます。この3ヶ国に共通するのは、いずれもFIFAの理事を送り出している国だということです。日本が立候補している2022年W杯開催国は12月2日に32名のFIFA理事の投票で決定されます。今回の一連の親善試合は、中南米3ヶ国理事に対する投票前の「最後のお願い」であり、誘致活動の一環といえる訳です。こんな政治的な動きが出来るようになったのも、日本サッカー界の成長の証かもしれません。日本サッカー界は、サッカー先進国の仲間入りという新しいステージに入りつつあります。
写真は、グアテマラ戦のワンシーンです。「11番の似合わない香川(写真右)に10番をつけさせたい」と前のブログに書込みましたが、本田(写真左)が10番をつけたいと名乗りを挙げたそうです。木村‐ラモス‐名波‐中山‐中村という日本代表10番の系譜を引継ぐのは、香川か本田か、アルゼンチン戦ではっきりしそうです。10番が一挙に若返り、代表も新しいステージに突入しました。
新生代表で確実にアピールしたのは、香川、長友、細貝、森本といったところでしょうか。最もアピール度が高かったのは、実は、原代行監督ではなかったかとも思います。中心選手に故障の相次ぐ中、残った手駒での見事な采配でした。ザッケローニ監督が何らかの理由で短命に終わった場合には、野球に続いて原ジャパンがあり得るのではないかと思います。本人が一番その気になっているかもしれません。
2010年9月11日土曜日
2010年9月6日月曜日
FIFA 南アW杯 Technical Report
FIFAの南アW杯テクニカルレポートがリリースされました。一部内容については、共同通信社の配信で各紙で紹介されましたが、原本がFIFAのホームページからダウンロード出来ますので、日本に関する部分を中心に拾い読みしてみました。
まず、日本に関する部分。日本の長所を、①優れたライン間の連携、②統制の取れた組織的な守備、③攻守の切替えの速さ、④プレッシャー下での安定したボールキープ力、⑤俊敏性、⑥チーム・スピリット、⑦優れたフリーキッカー、と評価しています。傑出した選手として、松井(優れたドリブラー)、本田(危険なアタッカー)、中澤(空中戦での強さと広い視野)の3名が挙げられています。
日本のフォーメーションは、守備的MFがバックラインの前でプレーする4-3-3と分析し、ボールを失うと、ウイングプレーヤーが守備に戻り、9人での守備ブロックを形成するとしています(1トップ、9バック?!)。また、日本は、ドイツ、スペイン、オランダ、ブラジル、ガーナ、アルゼンチンと並んで、攻守の切替えが早く、正確でタイミングの良いラストパスを通すことのできるカウンター攻撃に秀でたチームとして紹介されています。と、持ち上げている一方、各ゲームの戦評では、決勝トーナメントの日本対パラグアイ戦は、両チームともリスクを取らない試合運びでスコアレスドローは当然の帰結と手厳しく断定しています。
今大会の戦術分析においては、どのチームもコンパクトなディフェンスで、強敵に対してもプレスをかけていたと述べています。しばしば、ボールの後ろに8~9人のディフェンダーが守っているケースがあり、このような守備に対しては、その裏をつくのは極めて困難であるとしています。したがって、ドリブルなどを絡めた両サイドをつく攻めが必要であり、クロスもハイクロスではなく、後方から走り込んでくるプレーヤーへのグラウンダーでのクロスが有効だったとしています。また、前線からの守備も重要であり、これが、素早い攻守の切替えを可能にすると分析しています。
フォーメーションに関しては、4-4-2が主流で、3バックはニュージーランド、アルジェリア、チリの3チームのみとしています。(北朝鮮も3バックだったはず・・・と、レポートの北朝鮮のフォーメーションを確認してみると、何と5バックで、論外扱い?)
今大会のトレンドとして、以下が挙げられていました。①若手の躍進、②ドリブルが出来、1対1に秀でたプレーヤーの重用、③ペナルティエリア付近での慎重な守備(ペナルティエリア付近でファウルを犯さない守備。各チームともFKのスペシャリストを有しており、ファウルはゴールに直結するとして、デンマーク戦での本田と遠藤のFKからの連続得点を例に挙げています)、④前線からのプレス、⑤フレキシブルな守備陣形の変更、⑥前方へのパス(横パスやバックパスを使わず、前方へのフィードが基本)、⑦早い攻守の切替え、⑧ピッチの各所でのユニットの組成、⑨状況に応じての戦術の変更。
トレンドの総括は、日本代表にとっては、直面している課題でもあります。ザッケローニ体制の下、ひとつひとつクリアしていって欲しいものです。さて、明日は、新生ジャパンの第2戦グアテマラ戦です。香川が好調を持続して、乾とのコンビでC大阪のホーム、長居スタジアムに錦を飾ることが出来るか楽しみです。
まず、日本に関する部分。日本の長所を、①優れたライン間の連携、②統制の取れた組織的な守備、③攻守の切替えの速さ、④プレッシャー下での安定したボールキープ力、⑤俊敏性、⑥チーム・スピリット、⑦優れたフリーキッカー、と評価しています。傑出した選手として、松井(優れたドリブラー)、本田(危険なアタッカー)、中澤(空中戦での強さと広い視野)の3名が挙げられています。
日本のフォーメーションは、守備的MFがバックラインの前でプレーする4-3-3と分析し、ボールを失うと、ウイングプレーヤーが守備に戻り、9人での守備ブロックを形成するとしています(1トップ、9バック?!)。また、日本は、ドイツ、スペイン、オランダ、ブラジル、ガーナ、アルゼンチンと並んで、攻守の切替えが早く、正確でタイミングの良いラストパスを通すことのできるカウンター攻撃に秀でたチームとして紹介されています。と、持ち上げている一方、各ゲームの戦評では、決勝トーナメントの日本対パラグアイ戦は、両チームともリスクを取らない試合運びでスコアレスドローは当然の帰結と手厳しく断定しています。
今大会の戦術分析においては、どのチームもコンパクトなディフェンスで、強敵に対してもプレスをかけていたと述べています。しばしば、ボールの後ろに8~9人のディフェンダーが守っているケースがあり、このような守備に対しては、その裏をつくのは極めて困難であるとしています。したがって、ドリブルなどを絡めた両サイドをつく攻めが必要であり、クロスもハイクロスではなく、後方から走り込んでくるプレーヤーへのグラウンダーでのクロスが有効だったとしています。また、前線からの守備も重要であり、これが、素早い攻守の切替えを可能にすると分析しています。
フォーメーションに関しては、4-4-2が主流で、3バックはニュージーランド、アルジェリア、チリの3チームのみとしています。(北朝鮮も3バックだったはず・・・と、レポートの北朝鮮のフォーメーションを確認してみると、何と5バックで、論外扱い?)
今大会のトレンドとして、以下が挙げられていました。①若手の躍進、②ドリブルが出来、1対1に秀でたプレーヤーの重用、③ペナルティエリア付近での慎重な守備(ペナルティエリア付近でファウルを犯さない守備。各チームともFKのスペシャリストを有しており、ファウルはゴールに直結するとして、デンマーク戦での本田と遠藤のFKからの連続得点を例に挙げています)、④前線からのプレス、⑤フレキシブルな守備陣形の変更、⑥前方へのパス(横パスやバックパスを使わず、前方へのフィードが基本)、⑦早い攻守の切替え、⑧ピッチの各所でのユニットの組成、⑨状況に応じての戦術の変更。
トレンドの総括は、日本代表にとっては、直面している課題でもあります。ザッケローニ体制の下、ひとつひとつクリアしていって欲しいものです。さて、明日は、新生ジャパンの第2戦グアテマラ戦です。香川が好調を持続して、乾とのコンビでC大阪のホーム、長居スタジアムに錦を飾ることが出来るか楽しみです。
2010年9月4日土曜日
パラグアイ戦 - リベンジ無き勝利
W杯のリベンジマッチと銘打たれて開催された新生日本代表の親善試合初戦。1-0の勝利でリベンジを果たしたといいたいところですが、ゲームを支配し、決定機を多く作っていたのはむしろパラグアイ。シンプルに前につなぐパスで日本の守備網の僅かな隙間を的確についていました。日本が手間暇掛けたパスを繋ぎながらも、ちっとも前に進まず、バイタルエリアに侵入するのに苦労していたのに対し、パラグアイは、わずか2本、3本のシンプルな前へのパスで確実にシュートに持ち込みます。パアグアイのコンディションが万全であれば、勝敗も逆になっていたと思います。「リベンジした」というには、ちょっと躊躇される内容でした。
その中で、確実にリベンジを果たしたのは、香川でした。W杯メンバー落ちの悔しさを、ピッチ上の躍動で十分に晴らしていました。岡田ジャパンの頃のピッチ上でどこかオドオドしていた面影はなく、自信に溢れ、確実にチームをリードしていました。ただ、背番号11には違和感を感じました。俊輔が代表引退を表明している中、代表の10番を引き継がせてもいいのではないでしょうか。細貝という新星も輝き、新生ジャパンは、まずは上々の滑り出しでした。原代行監督も無難な采配でしたが、最後の内田に替えて槙野の投入は、選手の名前の呼び間違えによるものでしょう(駒野を呼ぶつもりで、槙野を呼んでしまった)。選手達がフォーメーション変更にあたふたしていました。その直後、慌てて、香川に替えて駒野投入。駒野をリベンジのピッチに送り出してあげようという温情采配は、試合前から考えていたのでしょうが、原さんらしいおっちょこちょい振りでした。
その中で、確実にリベンジを果たしたのは、香川でした。W杯メンバー落ちの悔しさを、ピッチ上の躍動で十分に晴らしていました。岡田ジャパンの頃のピッチ上でどこかオドオドしていた面影はなく、自信に溢れ、確実にチームをリードしていました。ただ、背番号11には違和感を感じました。俊輔が代表引退を表明している中、代表の10番を引き継がせてもいいのではないでしょうか。細貝という新星も輝き、新生ジャパンは、まずは上々の滑り出しでした。原代行監督も無難な采配でしたが、最後の内田に替えて槙野の投入は、選手の名前の呼び間違えによるものでしょう(駒野を呼ぶつもりで、槙野を呼んでしまった)。選手達がフォーメーション変更にあたふたしていました。その直後、慌てて、香川に替えて駒野投入。駒野をリベンジのピッチに送り出してあげようという温情采配は、試合前から考えていたのでしょうが、原さんらしいおっちょこちょい振りでした。
白地に赤く - 日本らしいサッカー
「♪白地に赤く 日の丸染めて ああ美しい 日本の旗は」
国粋主義とは無縁ですが、日の丸は本当に美しい意匠だと思います。白地に赤い円を描いただけの極めてシンプルなデザインに、仁と義という日本人の精神性が見事に表現されています。
日の丸は、熱い想いを内に秘めていることを表し、円は「和」を表現しています。まさに日本代表のメンタリティそのものでしょう。深紅を尊びながら、赤がこれ程似合わない国民はいないのではないでしょうか。お隣の韓国代表が赤いユニフォームで、燃える赤そのもののサッカーを繰り広げるのに対し、我が日本代表は青いユニフォームで静かに炎を燃やすプレースタイルです。「和を以て尊しとなす」という聖徳太子の言葉を引用するまでもなく、「和」は日本人の精神性の重要なキーワードです。「個」より、やはり、「和」なのです。
チームスポーツでは、高校野球により強く日本人のメンタリティが表れているように思えます。好チームとして評価されるのは、好投手を擁し、固い守備で、単打とバントでコツコツと点を重ねるチーム。いわゆる、鍛えられたチームです。1死3塁の場面ではホームランよりスクイズが好まれ、12対10の乱打戦よりは2-1の緊迫した投手戦の方が好まれるのです。メジャーの力対力の勝負に憧れながらもスモールベースボールという言葉にむしろ愛着と誇りを覚えてしまう。サッカーでも、攻撃的サッカーに憧れながらも、実は体を張った守りに痺れてしまい、耐えて耐えて守ってからのスピードに乗ったカウンターに堪らなく快感を感じてしまう。力道山のプロレス以来、耐えて耐えて守勢からの一瞬の反撃(例えば、吉村道明の回転エビ固めやアントニオ猪木の卍固め)が、日本人の好む勝負スタイルではないかと思うのです。
更に、チームワーク重視のプレースタイル。日本代表の規律性の高さは常々引合いに出されますが、南アW杯では、日本代表の献身的なプレー姿勢が高く評価されました。「個」より「和」を重視し、自己犠牲に美徳を見出す国民性は、平成の世になっても若い世代にまで受け継がれています。また、「柔よく剛を制す」の国技柔道の精神には、日本人のスポーツ観が適切に表現されています。組織を重視し、技を志向する日本人に向いたサッカーということになると、「人が動き、ボールも動く、コレクティブなパスサッカー」ということになります。正に、オシムが提唱したサッカーの日本化であり、岡田監督が目指したコンセプトです。ただ、そこに「スペインのような」とか「攻撃的サッカー」という異質の概念が紛れ込んでしまったところに、岡田ジャパンのチームコンセプトの変質が生じてしまったのだと思います。
組織力と技のパスサッカーを展開する為には、まずは、献身的な守備でボールを奪い、確実に攻撃の起点に繋げていく必要があります。守備的な戦いでの歯痒さはあったものの、岡田ジャパンの南アでの戦い方は、日本的な守備とは何かとの問いに「献身」という解を与えてくれたことで、大きな意義があったと思います。2日に公表されたFIFAの南アW杯総括報告書の日本代表の評価は、多少持ち上げ気味ながらも、日本の長所として「組織的な守備」「重圧下での安定した球さばき」「素晴らしいチーム精神」を挙げるなど、的確に分析をしています。イタリア人のザッケローニ監督がFIFAの分析を創り自らの眼で確かめ、アズーリとサムライブルーをどう混ぜ合わせて新たなジャパンブルーのカラーを出していくのか楽しみではあります。
日の丸の2番の歌詞は「♪青空高く 日の丸揚げて」で始まります。ブルーのユニフォームに映えて躍動する日の丸を期待しましょう。とりあえず、今日は、その第1歩のパラグアイ戦です。
国粋主義とは無縁ですが、日の丸は本当に美しい意匠だと思います。白地に赤い円を描いただけの極めてシンプルなデザインに、仁と義という日本人の精神性が見事に表現されています。
日の丸は、熱い想いを内に秘めていることを表し、円は「和」を表現しています。まさに日本代表のメンタリティそのものでしょう。深紅を尊びながら、赤がこれ程似合わない国民はいないのではないでしょうか。お隣の韓国代表が赤いユニフォームで、燃える赤そのもののサッカーを繰り広げるのに対し、我が日本代表は青いユニフォームで静かに炎を燃やすプレースタイルです。「和を以て尊しとなす」という聖徳太子の言葉を引用するまでもなく、「和」は日本人の精神性の重要なキーワードです。「個」より、やはり、「和」なのです。
チームスポーツでは、高校野球により強く日本人のメンタリティが表れているように思えます。好チームとして評価されるのは、好投手を擁し、固い守備で、単打とバントでコツコツと点を重ねるチーム。いわゆる、鍛えられたチームです。1死3塁の場面ではホームランよりスクイズが好まれ、12対10の乱打戦よりは2-1の緊迫した投手戦の方が好まれるのです。メジャーの力対力の勝負に憧れながらもスモールベースボールという言葉にむしろ愛着と誇りを覚えてしまう。サッカーでも、攻撃的サッカーに憧れながらも、実は体を張った守りに痺れてしまい、耐えて耐えて守ってからのスピードに乗ったカウンターに堪らなく快感を感じてしまう。力道山のプロレス以来、耐えて耐えて守勢からの一瞬の反撃(例えば、吉村道明の回転エビ固めやアントニオ猪木の卍固め)が、日本人の好む勝負スタイルではないかと思うのです。
更に、チームワーク重視のプレースタイル。日本代表の規律性の高さは常々引合いに出されますが、南アW杯では、日本代表の献身的なプレー姿勢が高く評価されました。「個」より「和」を重視し、自己犠牲に美徳を見出す国民性は、平成の世になっても若い世代にまで受け継がれています。また、「柔よく剛を制す」の国技柔道の精神には、日本人のスポーツ観が適切に表現されています。組織を重視し、技を志向する日本人に向いたサッカーということになると、「人が動き、ボールも動く、コレクティブなパスサッカー」ということになります。正に、オシムが提唱したサッカーの日本化であり、岡田監督が目指したコンセプトです。ただ、そこに「スペインのような」とか「攻撃的サッカー」という異質の概念が紛れ込んでしまったところに、岡田ジャパンのチームコンセプトの変質が生じてしまったのだと思います。
組織力と技のパスサッカーを展開する為には、まずは、献身的な守備でボールを奪い、確実に攻撃の起点に繋げていく必要があります。守備的な戦いでの歯痒さはあったものの、岡田ジャパンの南アでの戦い方は、日本的な守備とは何かとの問いに「献身」という解を与えてくれたことで、大きな意義があったと思います。2日に公表されたFIFAの南アW杯総括報告書の日本代表の評価は、多少持ち上げ気味ながらも、日本の長所として「組織的な守備」「重圧下での安定した球さばき」「素晴らしいチーム精神」を挙げるなど、的確に分析をしています。イタリア人のザッケローニ監督がFIFAの分析を創り自らの眼で確かめ、アズーリとサムライブルーをどう混ぜ合わせて新たなジャパンブルーのカラーを出していくのか楽しみではあります。
日の丸の2番の歌詞は「♪青空高く 日の丸揚げて」で始まります。ブルーのユニフォームに映えて躍動する日の丸を期待しましょう。とりあえず、今日は、その第1歩のパラグアイ戦です。
2010年9月1日水曜日
アルベルト・ザッケローニ - 10年前のニューウェーブ
日本代表監督が漸く決まりました。お盆前に仕上げるつもりだった夏休みの宿題が、何とか夏休み最終日に間に合ったという感じでしょうか。ザッケローニ(写真)というと、セリアAファンにとっては、カテナチオのイタリアサッカーに3-4-3の攻撃的サッカーを持ち込んで、ACミランを優勝させた監督というのが強烈な印象となっているようです。10年前のACミラン監督当時は、新世代のホープとしてもてはやされましたが、その後のラツィオ、インテル、トリノ、ユベントスの実績は必ずしも華々しいものではありません。また、協会が条件としていた「代表監督や海外での監督経験を有し、異文化や言葉への対応力を有する人物」という点では、セリアA監督の経験のみ、欧州CLでも1次リーグ敗退という実績からすると、必ずしも条件に合致していません。トリノ時代に大黒を指導したということで、日本を理解しているというのもコジツケの感があります。
最終的に絞られた3名の候補者の他の2名というのが、ケイロスとペケルマンというビッグネームであったらしいということを考え合わせると、交渉に難航していた協会が、失業中で売り込んできた「昔の名前」のザッケローニに飛びついたというのが真相かもしれません。単年度契約で毎年見直しというところに、協会としての若干の躊躇が見え隠れします。もっとも、この単年度契約は、欧州のビッグクラブからのオファーの可能性を想定してのザッケローニ側からの要望でもあったようです。ということで、ザッケローニがブラジル大会まで指揮を取るかどうかは不透明。協会としては、今回の経験を糧に今後とも監督候補リストをアップデートし、監督交代の事態に備えておくことが必要となりそうです。
ネガティブな取越し苦労的な話ばかりしてしまいましたが、何と言ってもセリアAのBig3の監督を歴任した実績はあなどれません。時代遅れといわれようが、3バックを駆使する戦術も見ものです。3-4-3の布陣で守備を固めつつ、長友・内田のSBコンビをSHとして高い位置に上げ、守備の負担を軽減しながら、新生ジャパンの両翼にしていくというのは、アリではないかと。とにかく、今のうちは、大いに期待を膨らませましょう。
最終的に絞られた3名の候補者の他の2名というのが、ケイロスとペケルマンというビッグネームであったらしいということを考え合わせると、交渉に難航していた協会が、失業中で売り込んできた「昔の名前」のザッケローニに飛びついたというのが真相かもしれません。単年度契約で毎年見直しというところに、協会としての若干の躊躇が見え隠れします。もっとも、この単年度契約は、欧州のビッグクラブからのオファーの可能性を想定してのザッケローニ側からの要望でもあったようです。ということで、ザッケローニがブラジル大会まで指揮を取るかどうかは不透明。協会としては、今回の経験を糧に今後とも監督候補リストをアップデートし、監督交代の事態に備えておくことが必要となりそうです。
ネガティブな取越し苦労的な話ばかりしてしまいましたが、何と言ってもセリアAのBig3の監督を歴任した実績はあなどれません。時代遅れといわれようが、3バックを駆使する戦術も見ものです。3-4-3の布陣で守備を固めつつ、長友・内田のSBコンビをSHとして高い位置に上げ、守備の負担を軽減しながら、新生ジャパンの両翼にしていくというのは、アリではないかと。とにかく、今のうちは、大いに期待を膨らませましょう。
2010年8月28日土曜日
薔薇の剪定 - 新生日本代表発表
オフィスに隣接した公園に、薔薇の木が植えてあり、小さな花をポツリ、ポツリとつけておりました。さすがに盛りを過ぎて、夏バテ気味のくたびれた花たちでしたが、出勤時の慌ただしい気持ちをなごませてくれていました。ところが、つい先日の朝、花がひとつもなくなっていました。枝が短く切り揃えられ、一回り小さくなった薔薇の立ち木はどことなく居心地の悪そうに佇んでいました(写真)。
薔薇の剪定です。秋の開花の前に伸びた枝を切って日当たりと風通しを良くするとともに、養分を少数の枝に集中させて良い花を咲かせるのが目的です。むき出しになった枝の切り口を見ると可哀そうな気がしますが、これも芳しい薔薇の花をつかせる為の生育の一環なのです。
折しも、新生日本代表が発表されました。選出されたメンバーは、ほぼ南アW杯代表のまま。俊輔が自ら身を引いた他は、「薔薇の剪定」は無し。「新監督が決まっていないから、サプライズは無し」とのことですが、むしろ、協会が自ら選んだ代表だけに、しっかりとした方針が見て取れるメンバー選考を行うべきだったと思います。監督を選んで、全てを任せるのではなく、しっかりとした協会の方針を示して、それを実現できる監督を選ぶべきでしょう。南アでのBest16という結果を未来に繋げる為に、ブラジル大会までの4年間どういったチーム作りをしていくのか。若手育成をメインテーマにして、アルゼンチンユースで実績を残したペケルマンに任せるのか、岡田監督が目指した攻撃サッカーを追い求めてスペイン人監督を招聘するのか。最近ではセリアAのイタリア人監督まで交渉相手になっているとのことであり、協会の迷走ぶりがうかがわれます。代表は何とかワールドクラスへの足掛かりを築こうとしていますが、協会の方は、まだまだアジアレベルということでしょうか。
薔薇の剪定は新監督の初仕事になりそうです。9月のパラグアイ戦、グアテマラ戦は、南ア組の最後の一花。大輪の花を咲かせるのか、はなばなしく散ってしまうのか、今週末、日産スタジアムに見届けに行ってまいります。
薔薇の剪定です。秋の開花の前に伸びた枝を切って日当たりと風通しを良くするとともに、養分を少数の枝に集中させて良い花を咲かせるのが目的です。むき出しになった枝の切り口を見ると可哀そうな気がしますが、これも芳しい薔薇の花をつかせる為の生育の一環なのです。
折しも、新生日本代表が発表されました。選出されたメンバーは、ほぼ南アW杯代表のまま。俊輔が自ら身を引いた他は、「薔薇の剪定」は無し。「新監督が決まっていないから、サプライズは無し」とのことですが、むしろ、協会が自ら選んだ代表だけに、しっかりとした方針が見て取れるメンバー選考を行うべきだったと思います。監督を選んで、全てを任せるのではなく、しっかりとした協会の方針を示して、それを実現できる監督を選ぶべきでしょう。南アでのBest16という結果を未来に繋げる為に、ブラジル大会までの4年間どういったチーム作りをしていくのか。若手育成をメインテーマにして、アルゼンチンユースで実績を残したペケルマンに任せるのか、岡田監督が目指した攻撃サッカーを追い求めてスペイン人監督を招聘するのか。最近ではセリアAのイタリア人監督まで交渉相手になっているとのことであり、協会の迷走ぶりがうかがわれます。代表は何とかワールドクラスへの足掛かりを築こうとしていますが、協会の方は、まだまだアジアレベルということでしょうか。
薔薇の剪定は新監督の初仕事になりそうです。9月のパラグアイ戦、グアテマラ戦は、南ア組の最後の一花。大輪の花を咲かせるのか、はなばなしく散ってしまうのか、今週末、日産スタジアムに見届けに行ってまいります。
2010年8月23日月曜日
天城越え - 隠れ宿「うえだ」
カラオケで女性に歌って欲しい歌。今井美樹「Pride」、Zard「負けないで」、そして、石川さゆり「天城越え」。先の2曲がかなり爽やか系なのに、天城越えは、ドロドロ系の極致です。これぞ艶歌の中の艶歌。歌謡史上に残る名曲です。中森明菜がカバーしているというところにも、運命的な妖しい香りを感じずにはいられません。
先日、中伊豆に行ってまいりました。右の写真は、浄蓮の滝です。「天城越え」の一番のサビの部分に出てきます。「♪寝乱れて 隠れ宿 九十九折り 浄蓮の滝」。泊った宿は、船原温泉の日本秘湯を守る会「うえだ」。渓流沿いの僅か7室の小じんまりとした山あいの宿です。3つの露天風呂は全て予約貸切制。まさに歌に織り込まれた「隠れ宿」の風情溢れる宿でした。照りつける夏の日差しを生い茂った木々の重ね葉が遮り、その樹々から間断なく降り注ぐ蝉時雨を聴きながら、ゆったりと身を沈める露天風呂。蝉時雨にかき消されるはずの渓流のせせらぎの音が、聞こえてきて、涼を誘います。至福の時という言葉に相応しい瞬間です。
紅葉で「♪山が燃える~」季節ではありませんでしたが、むせ返るような濃緑の樹々は生命力に満ち溢れ、炎暑の中で、萌え盛っておりました。
浄蓮の滝には「天城越え」の曲が刻まれた碑が立っています。女性の狂気にも似た情念が込められた歌詞に、滝壺の冷気と染み透るような瀑布の音が不思議に合います。
「♪くらくら燃える 火をくぐり あなたと越えたい 天城越え~~」
先日、中伊豆に行ってまいりました。右の写真は、浄蓮の滝です。「天城越え」の一番のサビの部分に出てきます。「♪寝乱れて 隠れ宿 九十九折り 浄蓮の滝」。泊った宿は、船原温泉の日本秘湯を守る会「うえだ」。渓流沿いの僅か7室の小じんまりとした山あいの宿です。3つの露天風呂は全て予約貸切制。まさに歌に織り込まれた「隠れ宿」の風情溢れる宿でした。照りつける夏の日差しを生い茂った木々の重ね葉が遮り、その樹々から間断なく降り注ぐ蝉時雨を聴きながら、ゆったりと身を沈める露天風呂。蝉時雨にかき消されるはずの渓流のせせらぎの音が、聞こえてきて、涼を誘います。至福の時という言葉に相応しい瞬間です。
紅葉で「♪山が燃える~」季節ではありませんでしたが、むせ返るような濃緑の樹々は生命力に満ち溢れ、炎暑の中で、萌え盛っておりました。
浄蓮の滝には「天城越え」の曲が刻まれた碑が立っています。女性の狂気にも似た情念が込められた歌詞に、滝壺の冷気と染み透るような瀑布の音が不思議に合います。
「♪くらくら燃える 火をくぐり あなたと越えたい 天城越え~~」
2010年8月15日日曜日
Project KonK Ⅱ - 続編
Project KonK Ⅱの目的の一つは、次期日本代表監督の婚活の成就祈願でした。ところが、実際の監督選びは大混迷。原博実技術委員長が、まず南米に向かったことから、本命は、ペケルマンとビエルサの2人のアルゼンチン人だったと推測されます。ところが、何があったのか、腰を据えるどころか、早々に欧州に方向転換。リーガ・エスパニョーラの熱狂的信奉者、原技術委員長の影響でしょう。いつの間にか、候補はアルゼンチン人からスペイン人指揮官に代わっていました。今のところ、第一候補はポルトでトヨタカップを制したビクトル・フェルナンデス(写真)。その他に前マジョルカ監督のグレゴリオ・マンサーノや前ビジャレアル監督のエルネスト・バルベルデがあがっていましたが、条件面で門前払いを食らったのか、早々に消えてしまいました。候補として名が挙がっていたマルコ・ファンバステンに至っては、恐らく会ってももらえなかったのではないかと想像しています。いずれにせよ、日替りで監督候補の名が入れ換わり立ち替わり出てきては消える状況は、本来、水面下で密かに行われるべき交渉の性質を考えると、異常といわざるを得ません。まさに、世界を股にかけての大迷走。交渉の主役原技術委員長の現役時代の異名は「アジアの核弾頭」。当って砕けろということではないでしょうし、交渉相手を悉く粉砕してしまうというわけでもないと思うのですが、その交渉手腕には疑問をいだかざるをえません。やはり、プロの交渉代理人の助けが必要なのでしょう。つてを辿って日本で実績のある指揮官と交渉するこれまでの代表監督選びのやり方(トルシエはベンゲルの紹介)を脱して、スクラッチで候補者を選定し、自らコンタクトして交渉するという初めての試みですから、試行錯誤も已むを得ないのかもしれません。ただ、4年後のブラジルW杯は日本のプラチナ世代が中心となる大会。しっかりした監督選びを行って、ゴールデンエイジを擁しながらも、その輝きを封印したまま敗れ去ったドイツ大会の二の舞だけは避けて欲しいものです。
このまま混迷が続くようだと、小倉サッカー協会会長の「ドゥンガには聞いてみたのか?」の鶴の一声で前ブラジル代表監督のドゥンガにお鉢が回ってくる可能があります。現在、新体制に入閣する日本人コーチには関口前川崎F監督が決定しているようですが、ドゥンガ監督の場合には、当然ながら、かつてのジュビロコンビの名波浩で決まり。これならば、アリだと思いますが・・・・。
2010年8月12日木曜日
Project KonK Ⅱ- エピローグ
片倉館の「片倉」は、養蚕業・製糸業で財をなしシルクエンペラーと呼ばれた片倉財閥からきています。大正11~12年に二代目片倉兼太郎社長が欧米を視察した際、欧州の各農村に充実した厚生施設があるのに感銘を受け、帰国後、創立50周年事業として、上諏訪の地に、地域住民の保養・社交・娯楽を目的とした温泉施設片倉館を建造しました。現代で言えば、立派な地域貢献、CSR事業です。明治人らしい、あるいは、信州人らしい、片倉兼太郎の純粋さと一徹さを感じます。片倉財閥は、戦後の財閥解体で4大財閥とともに解散され、ついに再結集することはありませんでした。今では、片倉館の威容に往年の名残りを留めるのみです。
私のごく親しい友人に信州出身者がいます。信州人の御多分に漏れず、理屈っぽく、一徹で、口やかましく、それでいて憎めない性格です。多少のお世辞を交えて言えば、槍ヶ岳の孤高と、諏訪湖の奥深さを兼ね備えた人格の人物と言えます。彼は、諏訪清陵高という名門校の出身なのですが、同校は、戦艦大和の有賀艦長、戦艦武蔵の古村艦長という2人の海軍将校を輩出しているそうです。海の無い信州出身の同窓生が、帝国海軍の両巨艦の艦長になるまでの数奇な遍歴は想像だに出来ませんが、やはり、信州人は、どこか変哲で、一徹なところがあるという実証でもあります。「信州人の一つ残し」という言葉があるそうです。今風に言うと「遠慮の塊」。そんなところにも信州人の独特の美風が窺えます。信州の涼やかな風に吹かれていると、ガラスを研ぎ澄ましたような澄み渡った硬質な性格の人間が自然に生み出されるのでしょうか。そんなことを、片倉館の由来の看板を読みながら、思ったりしました。上諏訪温泉の片倉館という、もうひとつのK on Kに導かれて幕を閉じた充実したプロジェクトでした。
2010年8月8日日曜日
Project KonK Ⅱ- 野の花編
散り忘れたニッコウキスゲが緑に映える中、ノアザミ(写真一番上)が凛と空を突き、クルマユリ(写真2番目)が小さいながらもユリの気品をたたえていました。
霧ヶ峰の代名詞でもあるマツムシソウ(写真3番目)の淡い青紫色の花が微笑みかけます。楚々とうつむくツリガネニンジン(写真4番目)を下から覗きこむと、メシベがはにかみます。その根元に目を移すと、白山風露(ハクサンフウロ・写真一番下)が一輪、その名前の通り、はかなげに風に揺れています。
ニッコウキスゲの一面の黄色の絨毯も素晴らしい眺めではありますが、名も知らぬ野の花たちが、それぞれの場所で一生懸命その生命の明かりを灯しているのは、感動的な光景です。比較的地味なオニシモツケの花が蝶たちのお気に入りというのも、ちょっとうれしい発見でした。
名の無い花たちも、森林インストラクターのN隊長のおかげで、名前を与えられ、ブログに登場することになりました。N隊長の意図した「自然との婚活」は一応成功したということでしょうか。
ニッコウキスゲの一面の黄色の絨毯も素晴らしい眺めではありますが、名も知らぬ野の花たちが、それぞれの場所で一生懸命その生命の明かりを灯しているのは、感動的な光景です。比較的地味なオニシモツケの花が蝶たちのお気に入りというのも、ちょっとうれしい発見でした。
Mission Complete!!
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